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日立製作所、東芝、三菱電機の2021年度(2022年3月期)通期決算と2022年度(2023年3月期)通期予想が出そろいましたので、各社の概況を整理します。
日立製作所
2021年度(2022年3月期)連結業績
2021年度の売上収益は、5セクター、Astemo、日立建機・日立金属の上場子会社ともに増収し、前年度比18%増の10兆2,646億円となりました。
調整後営業利益は、前年度から2,430億円増の7,382億円となりました。
セグメント別では、ライフが減収減益、ITが増収減益となりましたが、エネルギー、インダストリーモビリティの3セグメントが増収増益となりました。
親会社の所有者に帰属する当期純利益は、前年度から818億円増の5,834億円となり、過去最高を更新しました。
2022年度(2023年3月期)の通期決算予想
2022年度予想は、売上収益は今回再編した3セクターとAstemoは5%増収するものの、上場子会社再編の影響により、全体では前年度比7%減の9兆5,000億円となる見通しです。
Adjusted EBITAは、3セクターとAstemoの514億円増益も、上場子会社再編による減益により、全体では前年度から353億円減の8,200億円となる見通しです。
セグメント別では、デジタルシステム&サービス、グリーンエナジー&モビリティ、コネクティブインダストリーズの全セグメントで増収増益を見込んでいます。
東芝
2021年度(2022年3月期)連結業績
2021年度の売上収益は、全セグメントが増収したことにより、全体では前年度比9%増の3兆3,370億円となりました。
営業利益は、半導体やエネルギー事業を中心に増益となり、前年度から545億円増の1,589億円となりました。
セグメント別では、インフラシステムソリューションが増収減益となった他、エネルギーシステムソリューション、ビルソリューション、リテール&プリンティングソリューション、デバイス&ストレージソリューション、デジタルソリューションの5セグメントは増収増益となりました。
株主に帰属する当期純利益は、前年度から807億円増の1,947億円となりました。
2022年度(2023年3月期)の通期決算予想
2022年度予想は、売上収益はビルソリューションとデジタルソリューションが減収減益も他の4セグメントが増収増益で、前年度比1%減の3兆3,000億円となる見通しです。
営業利益は、半導体不足の影響(△60億円)や素材・輸送費高騰(△270億円)を想定するも、前年度から111億円増の1,700億円となる見通しです。
セグメント別では、ビルソリューションとデジタルソリューションが減収減益、エネルギーシステムソリューション、インフラシステムソリューション、リテール&プリンティングソリューション、デバイス&ストレージソリューションの4セグメントが増収増益となる見通しです。
三菱電機
2021年度(2022年3月期)連結業績
2021年度の売上収益は、部材調達難の影響はあるものの量産系事業を中心に受注が伸長し、FAシステムはデジタル・脱炭素関連、家庭電器は欧米向けの空調機器が好調に推移して両事業ともに過去最高を更新し、全体では前年度比7%増の4兆4,767億円となりました。
営業利益は、FAシステムが過去最高を更新し、全体では前年度から218億円増の2,520億円となりました。
セグメント別では、重電システムと情報通信システムが減収減益、家庭電器が増収減益、産業メカトロニクスと電子デバイスが増収増益となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、前年度から103億円増の2,034億円となりました。
2022年度(2023年3月期)の通期決算予想
2022年度予想は、売上収益は部材調達難に加え、ウクライナ情勢深刻化や上海ロックダウン等の不透明感はあるものの、堅調な受注状況やマルチソース化推進による調達安定化などにより、前年度比7%増の4兆7,700億円となる見通しです。
営業利益は、コスト増に対する価格反映などにより、前年度から179億円増の2,700億円となる見通しです。
セグメント別では、全てのセグメントが増収増益となる見通しです。
2021年度通期決算と2022年度予想
参考:電機各社の決算発表
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