書籍 戦略の創造学―ドラッカーで気づき デザイン思考で創造し ポーターで戦略を実行する/山脇 秀樹

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戦略の創造学
―ドラッカーで気づき デザイン思考で創造し ポーターで戦略を実行する
Perceive, Design, and Execute

山脇 秀樹(著)
出版社:東洋経済新報社(2020/4/24)
Amazon.co.jp:戦略の創造学

 

戦略の創造学

シュンペーターからブルー・オーシャンまでつなげて理解

ドラッカーで気づき、デザイン思考で創造し、ポーターで戦略を実行する

欧米ビジネススクールではじめての日本人学長によるイノベーションのための戦略論

 

本書は、1997年から今日に至るまで、欧州と米国の大学・研究機関で教育や研究に従事してきた著者が、2003年以来、世界トップクラスのデザインスクールであるアートセンター・カレッジ・オブ・デザイン(Art Center College of Design in Pasadena)と共同で作業する過程で学び、考え出した概念を紹介した一冊です。

著者は、2009~2012年にカリフォルニア州クレアモントにあるピーター・F・ドラッカー経営大学院の学長として、欧米のビジネススクール初の日本人学長を努めらた方です。

本書で紹介されている新しい戦略モデル構築のためのツールと思考体系は、デザインスクールであるアートセンターと、マネジメントスクールであるドラッカースクールの共同プログラムで教えられているもので、著者にしかできないことです。

ドラッカーの視点を「目的」と「ビジョン」を創るための糸口にして、デザイン思考の概念とエッセンスを利用して、新しい企業モデルを構築する方法論を解説していますので、ビジネスリーダーの方々のとって、新たな世界観と意味を創り、それに基づいた目的とビジョンを達成するための戦略を構築していくうえで大変参考になります。

 

本書は12章で構成されていますが、特に最初の7章までは印象派的な叙述が多く、紹介している事例も極めて日常的な例となっていますが、それはデザイン思考の本質の重要性を強調するためであるとしています。

Chapter1では、デザイン思考、ピーター・ドラッカーのマネジメント、競争戦略の3つの重要性と必要性について整理しています。

Chapter2ではビジネスの目的とビジョンの重要性について述べ、Chapter3ではすでに起こった未来を洞察してイノベーションの糸口を探っています。

  • ・ここでは、社会・経済・環境・技術・政治をはじめ、さまざまな分野で地殻変動が起こり、未来がすでに起こっている場合には、従来とは異なった対応を素早くとる認識と判断が必要であることを提言しています。
  • ・すでに起こった変化を見つけ、その変化から洞察して事業に結びつけるためにの方向性としてのビジョンの重要性を説き、ピーター・ドラッカーが論文で提示したイノベーションの7つの要因の内、観察された変化と突き合せて洞察する必要がある5つの要因に焦点を当てて説明しています。

Chapter4からChapter6までは、デザイン思考を導入して、新しい意味を創る方法を考察し、Chapter7ではその問題点について言及しています。

  • ・ここでは、ユーザーの心に響き、共感を生む意味、そして世界観を創ることが世界の顧客を惹きつける要因でると提言しています。
  • ・そして、新しい意味を創るためのツールとして、イノベーションの歴史的分析を通じて、過去から現在にかけて創られた意味を俯瞰し、そこから未来に向けたイノベーションの可能性を探ることを紹介しています。
  • ・さらに、次のツールとして、デザイン思考の手法として使かわれているカスタマー・ジャーニー・マッピング、マインド・マッピング、ペルソナ、そして洞察と統合の作業を紹介しています。

そして、Chapter8からChapter11までは、それまでの直線的なアプローチから分析的なアプローチに移行し、新たに創られた意味と世界観からビジネスを起こすための枠組みを提示しています。

  • ・本書の中心でもある戦略構築への新しいフレームワークを提示しています。
    直感的なアプローチとマネジメントの分析のアプローチとを掛け合わせて、戦略構築への道しるべを示しています。
  • ・「良いものを安く」戦略に秘められた成功のための2つの仮説を述べています。
    仮説の一つ目は、プロセス・イノベーションが継続的に起こり、効率性フロンティアが外側にシフトすることで、仮説の二つ目は、消費者は品質、機能のような客観的に評価できる属性にベネフィットを見出していることである。
  • ・さらに、仮説の三つ目について考察しています。
    企業の製品が他社製品と比べて違う、消費者の観点から差別化されているかどうかが重要なポイントであるとして、サンク(埋没)コストやスイッチング・コスト、ポーターのファイブ・フォース分析の動学化について解説しています。
  • ・ここまでの議論に基づいて、生まれたアイデアをビジネス・コンセプトにまとめ、それを実現する戦略として、「共感と未来の戦略」を詳細に解説しています。

最終章のChapter12では、それまでに提示してきた部品・材料から統一性のあるひとつの「模型」を組み立てながら、全体をまとめています。

 

この本は、2003年以来、私がアートセンターと共同で作業する過程で学んだ点、あるいはその過程で考え出した概念を紹介することを目的としています。

けれども、この本の目的はデザイン思考そのものを紹介したり、解説することではありません。

むしろ、デザイン思考の概念とエッセンスを利用して、新しい企業モデルを構築する方法論を解説することにあります。

具体的には、①デザイン思考、②ピーター・ドラッカーのマネジメント、③経済学を礎にする戦略論(有名なものはマイケル・ポーターの競争戦略論やチャン・キムらのブルー・オーシャン戦略)、この3つの思考からこの本で紹介するモデルは成り立っています。

 

デザイン思考、ドラッカーのマネジメント、競争戦略

日本が誇る「課題解決のための発想」とデザイン思考

日本には、「課題解決のための発想」がいたるところで使われていて、それが生活に溶け込んでいる。

ある制約条件のもとで直面する課題を解決するための正解を出していく力は、日本の産業が誇る能力である。

ユーザーの視点に立って、その痛み・悩みに共感し、それを解決し、ユーザーの使用体験を高めており、日本で幅広く行われている消費者・ユーザーの視点からの「問題解決のための発想」は、「デザイン思考」と共通している点がある。

日本には独自の誇るべき強みがあるにもかかわらず、それがうまく活用されていないため、デザイン思考はその目的のために役立つ。

 

国際市場における日本企業の競争戦略

日本と欧米企業モデルの違いは具体的な経営慣行、製品開発プロセス、イノベーションのプロセスの違いによって浮き彫りにされてきた。

それは、リーンプロダクション、ジャスト・イン・タイムの在庫管理、終身雇用、年功序列、ジョブローテーション、オンザジョブトレーニング、スキル育成、企業内労働組合などを含む労働管理・人的資源形成、製品開発プロセスと知識のマネジメント、イノベーションと長期的な目標設定とそれを達成するための研究開発(R&D)活動、メインバンクを軸としたスクラム型の企業グループの存在とグループ内企業の協業関係、そして中小企業と下請け企業の役割がその主要な要因としてあげられる。

昭和の経営慣行とも呼べる日本企業独特の慣行の重要性がこの20年間で著しく衰退した一方で、絶え間ないプロセス・イノベーションによって高品質と低コストを両立するという「良いものを安く」主義は、従来のまま受け継がれているように見受けられる。

今日利益をあげている企業は、その利益をイノベーションに投資し、将来に備えるべきである。

 

目的・ビジョンとドラッカーのマネジメント

ピーター・ドラッカーがかつて予見した知識社会が成熟し、そこで働く知識労働者、ひいては創造力の高い人材への投資が、企業の市場成果を左右する重要な要因となる。

とくにグローバルな市場で多国籍企業と競争する日本企業にとっては、グローバリゼーションに対応できる人材の確保が成功への重要なカギとなってくる。

しかし、ビジネス環境は絶え間なく変化し、その技術革新も激しく変化する環境におかれた一部の日本企業は、往々にしてその場、その場を切り抜ける仕事に追われ、自己の「目的」と未来への「ビジョン」を指針として、その目的に向かうための行動をとる時間と余裕がなくなってきているように見受けられる。

戦略は、目的とビジョンがあってはじめて、その意味があるのであって、ドラッカーの原点に戻ってみるのも無駄ではない。

 

ビジネスの目的・使命・ビジョン

デザイン思考の手法を導入するより以前に重要なことは、まずビジネスの軸足を決めることであり、「自分たちのビジネスの目的と使命は何か」「将来に向けたビジョンは何か」を考える必要がある。

「ビジネスとは、顧客がある製品あるいはサービスを購入して充足する、その顧客にとってそれまで欠乏していたもので定義すべき」とドラッカーは言っている。

そこで、「What is our business?」という質問は、ビジネスをその「外側」、顧客の目線で見た場合にのみ定義できることになる。

そのためには、「What is our business?」と問うのと同時に「What will be our business?(私たちのビジネスは何になるだろう)」と問うべきであり、そして「What should be our business?(私たちのビジネスは何になるべきか)」の問いに答えていかなければならない。

これらの問いへの答えを見つける糸口としては「変化の兆し」、さらには、その「兆しにつながる兆し」を見つけることが重要である。

 

すでに起こった未来を見つける

すでに起こった未来を見つける

『戦略の創造学』東洋経済新報社(2020/4/24)を参考にしてATY-Japanで作成

 

「創造的破壊の原動力となるのがイノベーションであり、それを実現するのがアントレプレナーである」とシュンペーターが明言した通り、絶え間ないイノベーションが引き起こす破壊が変化をもたらし、それが経済成長につながるということであり、「変化」こそが「未来」を築いていくということでもある。

ドラッカーの言う「すでに起こった未来」を見つける理由は、シュンペーターの考えたような変化を見過ごしてはいけない、無視してはいけない、そして「変化の兆し」を見つけなくてはいけないということになる。

デザイン思考は、ある課題の問題解決のために、課題の観点を変換しつつ新しい解決策を創出する方法として有効であるが、課題によってはもっと強く焦点を当てるのが「すでに起こった変化」そして「すでに起こった未来」を見つける作業である。

例えば、人口動態と政治・経済情勢の変化の視点からは、「人口動態の変化」「世代交代」「人種構成の変化」「政治・経済情勢の変化」「GenZと技術変化」がある。

変化の種類の一つ目は、大きな地殻変動ともいえる変化で、産業・企業レベルではその変化の道筋を変えたり、止めたりすることは難しい、あるいはできない変化である。

  • ・このような変化は産業・企業・個人にとって「外生的な変化」で、起こっている変化に対応・適応することが求められる。
  • ・もう一つは「内生的な変化」で、ある企業が革新的なイノベーションを起こすことによって、産業内に変化が引き起こされ、それが産業内の他社、ひいては社会全体の変化を導く。

変化の種類の二つ目は、技術変化以外にも、社会、技術革新、経済、環境、政治の変化もあり、それらのトレンドを見つけるためには、視野を広げ、それぞれの変化にも焦点を当てる必要がある。

そして、さまざまな領域で観察される変化は、日本固有の変化なのか、全世界的な規模で起こっているグローバルな変化なのかを見極める必要もある。

観察された変化から洞察を行い、機会を見つける、さらにそれを事業に結びつけるには、一連の作業の方向を決定づけるビジョンが必要である。

 

ドラッカーが提示したイノベーションの7つの要因

ピーター・ドラッカーが1985年に発表した"The Discipline of Innovation"で、イノベーションの7つの要因を提示

  • ・不調和
  • ・認識の変化
  • ・産業と市場の変化
  • ・従来のやり方の弱点
  • ・人口動態の変化
  • ・思わぬ失敗(失敗が結果的には、思わぬイノベーションとなる)
  • ・新しい知識

社会・経済に見られる不調和、あるいは社会通念の認識の変化が、社会・経済・環境・技術の大きな変化により引き起こされるとき、そのような状況のもとにある産業と市場においては構造の変化が往々にして観察される。

地殻変動がもたらす産業・市場構造の変化には、新企業の参入が往々にして観察される。

参入障壁を構成する主要因は、規模の経済性障壁、製品差別障壁、絶対的費用障壁、必要資本量障壁があるが、技術革新やビジネスモデルの革新が既存産業の構造を大きく変える原動力となる。

すでに起こった変化に対応するために新しいやり方が必要であることを認識し、既存のやり方の中に欠けている部分を見出す。

 

戦略構築へのフレームワーク(道しるべ)

戦略構築へのフレームワーク

『戦略の創造学』東洋経済新報社(2020/4/24)を参考にしてATY-Japanで作成

 

重要なのは「すでに起こった未来」と「共感」であり、企業の長期目的・ビジョンにはっきりと組み込むことによって、新しい指針と目的ができ上る。

デザイン思考から導かれる「共感」、そして「新しい意味」を製品開発過程における単発的な単なるひらめきとせずに、それを「すでに起こった未来」と融合させて、企業全体の長期的な「目的」と「ビジョン」として組み込んでいく。

1.ビジネスの目的・使命が出発点となる。

  • ・そこでの問いは、「なぜ、私たちの会社が存在するのか」「何が私たちのビジネスなのか」である。
  • ・補完的な関係にあるのが価値と原則で、そこでの問いは「私たちは何を信じるのか」「私たちはどのように行動するのか」である。

2.重要なのは「すでに起こった未来」であり、現在起こっている事象、いろいろな領域でのトレンド・変化を観察して、未来のシナリオを創る。

  • ・デザイン思考を使って、「共感」「新しい世界観」「新しい意味」を創り上げる。
  • ・そのためには、「すでに起こった未来」を念頭に置いて世界観、意味を創る。

3.新しい世界観・意味から将来の目的、あるいはビジョンを構築する。

  • ・ここでの問いは、「私たちのビジネスは何になるのだろう」「私たちは何になりたいのだろう」である。
  • ・3つの箱は、ステップバイステップで考えるのではなく、同時進行的、非線形的に考える。
  • ・冷めた洞察ではなく、感情のこもった主観的な世界観、ビジョンを描いていく。

結果を出すためのポイント(整合性)

  • ・企業内部の整合性
    コーポレーション(本部)、ビジネスユニット(戦略部門)、チーム・個人との間で、企業の目的・価値・未来・共感・世界観・戦略を一貫させる。
    目標達成のための戦略が機能するためには、企業内部の全ての部門が理解・整合性し、一貫性を貫く。
  • ・企業の外部環境との整合性
    企業が直面する外部環境と戦略モデルとを整合させる。
    企業が置かれた市場や産業の一時点での構造を理解することに加え、その構造がどのように変化してきているのかを知り、その要因を理解する。
  • ・未来との整合性
    コーポレーションのマネジメントが見る未来とビジョンを、各層に明確に伝える。
    足元で起こっている地殻変動を自分のことと考え、企業の目的・ビジョン・戦略をすでに起こっている未来と整合させる。
  • ・マネジメントはビジネスユニットとの整合性、ビジネスユニットはチームとの整合性をマネージする。

 

全体を通しての問い

1.目的

  • ・私たちのビジネスは何か?

2.未来

  • ・何が社会、経済、環境、技術、政治の分野で起こっているのか?
  • ・どこで変化が起きているのか?
  • ・その変化がどのようにな意味を持つのか?
  • ・すでに起こった未来は何か?

3.共感

  • ・顧客はどのような体験を実現したいのか?
  • ・顧客は何を見て、何をするのか?
  • ・顧客は何を考え、何を感じるのか?
  • ・これから何が洞察できるのか?

4.新しい意味

  • ・もし、すべてが可能だったなら?
  • ・何が従来と違う新しい意味なのか?

5.新しい世界観

  • ・もし、すべてが可能だったなら、どのような世界、パラダイスが考えれれるのか?
  • ・私たちの夢は? 新しい世界は?

6.ビジョン

  • ・私たちのビジネスは何になるのだろう?
  • ・私たちのビジネスは何になるべきか?

7.戦略

  • ・どのような目的とビジョンを達成するのか?
  • ・どのようなモデルで実行するのか?
  • ・どこで競争しないのか?

8.マネジメント

  • ・目的、ビジョン、未来、共感、戦略は明確か?
  • ・目的、ビジョン、未来、共感、戦略は整合で一貫しているか?

 

これは日本のもつ課題なのですが、もしこのような改革がどうしても無理、不可能、NGである場合には、デザイン思考の本質である新しい「意味」と「世界観」をいかに創り上げていくかを、マネジメントは自問してみてください。

米国流のデザイン思考のアプローチではなくとも、新しい「意味」と「世界観」を考える方法はあると私は思います。

それを、日本の誇る「問題解決のための発想」と「もの造り」と組み合わせれば、革新的な方法を構築できるのではないでしょうか。

しかし、その場合でも、マネジメントは図25で表したような人材を育成することがプライオリティとなることを、いま一度ここに記しておきます。

 

まとめ(私見)

本書は、デザイン思考、ピーター・ドラッカーのマネジメント、経済学を礎にした戦略論を融合させて、新たなマネジメントの視点と概念を紹介した一冊です。

本書で紹介している新しい戦略モデル構築のためのツールと思考体系は、デザインスクールであるアートセンターと、マネジメントスクールであるドラッカースクールの共同プログラムで教えられているものです。

少しデザイン思考中心ではありますが、直感的なアプローチとマネジメントの分析によるアプローチを融合していくための流れを体系立てて理解することができます。

ドラッカーとデザイン思考の両方を熟知した著者ならではの視点で、新しいモデル構築のためのひとつの鍵となるデザイン思考と、不足するものを補完するドラッカーのマネジメント側の要素を掛け合わした「共感と未来を創る戦略モデル」の構築を提言しています。

ドラッカーで「気づき」、デザイン思考で「創造し」、目的達成のための戦略を「実行する」という新しいマネジメントの視点と概念を紹介しています。

デザイン思考の本質を整理し、戦略モデルに組み込んでいくための視点を提示してくれていますので、新たな世界観と意味を創り、それに基づいた目的とビジョンを達成するための戦略を構築していくうえで大変参考になります。

また、新しい意味を提供するイノベーションを起こしていくうえで、課題を見つけるための姿勢を再度考えるうえでも参考になります。

すでに決められた課題の答えを出すのではなくて、その課題を新しい視点から再定義することがイノベーションへの大きなステップとなります。

欧米企業の後追いではなくフロントランナーとして走っていくためには、大きなテーマで新しい意味を提供するイノベーションを起こすことが必要となります。

そのためにも、数値に基づくデータ分析も必要ですが、同等に必要なのは人間の行動をよく観察し、ユーザーの心に響き、「共感」を生む「意味」、そして「世界観」を創ることが重要となることを、本書は教えてくれています。

最後の「全体を通しての問い」は、自分のビジネスに対して、そして自分自身に対して問いかけながら、現在の戦略を振り返り、これからの戦略を考えていくうえで役立ちます。

その問いに答えていくための指針は、本書に体系立てて詳細に解説していますので、一読をお勧めします。

 

目次

はじめに

Chapter1 なぜ、新しいモデルが必要なのか

日本が誇る「課題解決のための発想」とデザイン思考
国際市場における日本企業の栄枯衰退と企業・競争戦略
目的・ビジョンとドラッカーのマネジメント
決められた課題に答えを見つけるのか、課題自体をみつけるのか

Chapter2 ビジネスの目的・使命・ビジョン

ビジネスの目的(Purpose)と使命(Mission)
すでに起こった未来――シュンペーターとドラッカー
人口動態の変化
世代交代
人種構成の変化
政治・経済地政学の変化
GenZと技術変化

Chapter3 観察から洞察へ

不調和「アジア系はもはや米国の市場のメインストリーム?」
認識の変化「防弾少年団、ワンオクを受け入れる社会」
認識の変化「技術が通念を変え、行動を変える」
産業と市場の変化「新規企業の参入で地殻変動」
従来のやり方の弱点「すでに起こった未来に対応する」

Chapter4 顧客にとって新しい「意味」を創る

人間を見る/新しい「意味を」見つける
購買決定の瞬間を考えることで見える「意味」
日本を象徴するような製品・企業が創り出した「意味」
ブランド、企業をその他大勢から引き離す「意味」「共感」「世界観」

Chapter5 新しい意味を創る「予備的分析」

過去・現在・未来
観察から洞察へ、そして機会を見出す

Chapter6 共感を生むためのツール「デザイン思考」

カスタマー・ジャーニー・マッピング――顧客の心の動きをとらえる
マインド・マッピング――考え/感情を理解し共感を深める
ぺルソナ――平均ではなく極端なユーザーを描く
洞察、統合、課題の再定義
ブレーンストーム「もしすべてが可能なら?」

Chapter7 世界観と意味

ビジョン――主観的に世界観を創り、将来のシナリオを描く
世界観――新しい意味をつくるには自己の世界観が必要
感情移入――ペルソナの体験から共感を引き出す
デザイン思考の枠組みを行ったり来たり
日本企業がデザイン思考を導入するのは難しい?

Chapter8 新しい戦略モデルを構築する

戦略とは何か
「良いものを安く」戦略
創られた価値の成分
新しい世界観と意味を戦略の軸にする

Chapter9 戦略構築の土台

規模の経済性
規模の経済性は障壁か
その他の参入障壁要因
製品差別化と需要の弾力性
サンクコスト
インストール・ベース、ネットワークの外部性、スイッチング・コスト
ポーターのファイブ・フォース分析の動学化

Chapter10 どのように目的を達成するのか

共感と未来の戦略「利益をイノベーションに投資し将来に備える」
ビジネスモデル――“モデル”とは模型!?
ビジネスモデルの落とし穴

Chapter11 どこで目的を達成するのか

どこで目的を達成するのか【プロセス】
どこで目的を達成するのか【分野と場所】
海外市場への参入――共感、ブランド、規模
消費者が見るもの――豊田章一郎氏の指先
従来の境界を越えて共感を創る

Chapter12 共感と未来のマネジメント

共感と未来を生む経営モデルの前提条件
デザイン思考を企業のシステム優位性に結びつける
企業の内部と外部、そして未来との整合性
まとめ

おわりに

 

参考

戦略の創造学 | 東洋経済STORE

 

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