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富士通の「中長期経営ビジョン2035」を参考にしてATY-Japanで作成
日本時間 2026年5月28日、富士通が2035年度を最終年度とする「中長期経営ビジョン2035」を発表しましたので、概要を整理します。
「Technology-drivenの価値創造」をテーマとし、2035年に向けた中長期の経営ビジョンを定め、これからの10年間で社会や経営がAI-drivenへと変容していくとして、以下の経営指標を掲げています。
経営目標:2035年度
- ・売上収益(連結):2025年度からの年平均成長率で 6~9%
- ・調整後営業利益率: 25~30%
- ・コアフリーキャッシュフロー:+4~5倍
- ・サービスソリューションの売上収益:2025年度からの年平均成長率で 6~8%
- Uvanceの2030年度売上収益:2025年度からの年平均成長率で 20%超
- モダナイの2030年度売上収益:2025年度からの年平均成長率で 10%超
- ・新たな事業の売上: 3兆円
新たな事業創出領域 30兆円の内 10%のビジネスを獲得
- ・株主還元:総還元性向 60%を目安
- ・調整後EPS:2025年度からの年平均成長率で 15%
- ・調整後ROE:2025年度からの年平均成長率で 20%超
中長期経営ビジョン2035の経営指標

富士通の「中長期経営ビジョン2035」を参考にしてATY-Japanで作成
今回の「中長期経営ビジョン2035」では、2035年度の目標を以下の通りとしています。
なお、( )内数値は、今回発表した目標をもとに独自に算出した参考数値です。
経営指標:2035年度
1.売上収益(連結):2025年度からの年平均成長率で 6~9%
(約 3兆7,131億円以上)、2025年度実績: 3兆3,310億円
- サービスソリューションの売上収益:2025年度からの年平均成長率で 6~8%
(約 2兆4,877億円以上)、2025年度実績: 2兆3,469億円 - Uvanceの2030年度売上収益:2025年度からの年平均成長率で 20%超
(約 8,511億円以上)、2025年度実績: 7,093億円
サービスソリューション内での割合:2030年度 50%、2035年度 70% - モダナイゼーションの2030年度売上収益:2025年度からの年平均成長率で 10%超
(約 2,746億円以上)、2025年度実績: 2,497億円
サービスソリューション内での割合:2030年度 10%、2035年度 10%
2.売上総利益(GM)率:2025年度からの年平均改善率で 2%超
- 中期経営計画(2020~22年度):年平均改善 1%
- 中期経営計画(2023~25年度):年平均改善 2%
3.調整後営業利益率: 25~30%
4.コアフリーキャッシュフロー:+4~5倍
5.新たな事業の売上:3兆円
新たな事業創出領域 30兆円の内 10%のビジネスを獲得
6.株主還元:総還元性向 60%を目安
- 配当:利益成長に合わせた安定的な増配を継続
- 自己株式取得:資本効率改善を意識して機動的に実施
- 自己株式取得額
2020~22年度:平均 730億円
2023~25年度:平均 1,500億円
2026年度予想: 1,500億円
7.調整後EPS:2025年度からの年平均成長率で 15%
- 2019年度: 77.9円
- 2025年度: 169.1円
8.調整後ROE:2025年度からの年平均成長率で 20%超
- 2019年度: 13.3%
- 2025年度: 15.8%
キャピタルアロケーション方針
キャピタルアロケーションは、「サービスソリューションの事業拡大と進化」「テクノロジーによる事業創出」「全体ポリシー」の3つの視点から以下の方針を示しています。
サービスソリューションの事業拡大と進化
キャッシュイン
- 利益拡大を上回るベースCFの拡大
収益基盤の拡大と生産性向上、事業効率/資金効率の改善
キャッシュアウト
- サービスソリューションの進化に向けた投資の実行
Uvance・モダナイの拡大、AI-drivenデリバリの拡充 - 株主還元の拡大
利益成長に合わせた安定的な増配
テクノロジーによる事業創出
キャッシュイン
- 新規事業創出によるCF獲得
- 事業成長に向けたレバレッジ
成長加速に向けた資金調達、財務健全性と資本効率の両立
キャッシュアウト
- 資本効率を意識した機動的な自己株取得
- テクノロジーによる事業創出への投資
今後10年間で3兆円規模の投資枠
全体ポリシー
キャッシュイン
- 事業成長に向けたレバレッジ
成長加速に向けた資金調達、財務健全性と資本効率の両立 - CF創出力の拡大
収益基盤の拡大と生産性向上、新規事業領域の創出、事業効率/資金効率の改善
キャッシュアウト
- 事業成長に向けた積極的な投資
サービスソリューションの事業拡大と進化、テクノロジーによる事業創出 - 株主還元の拡大
利益水準に見合う安定的な増配、資本効率改善を意識した機動的な自己株取得
企業価値の持続的な拡大
企業価値の持続的な拡大に向けては、「成長投資の積極的な実行」と「株主還元の拡大」を計画しています。
成長投資の積極的な実行
- 収益基盤の拡大と生産性向上
- 新規事業の創出・確立
株主還元の拡大
- 利益水準に見合う安定的な増配
- 機動的な自己株取得
中長期経営ビジョン2035の位置づけ
これまでの中期経営計画では、2020年度から2025年度までを準備期間とし、今回の2026年度から2035年度を成長期間に位置づけています。
- 中期経営計画(2020~22年度):収益改善、企業文化・組織風土変革
- 中期経営計画(2023~25年度):生産性向上、事業構造の変革
- 中長期経営ビジョン2035(2026~35年度):Technology-drivenの価値創造(信頼できるテクノロジーの提供、AI-drivenの実践)
そこで今回の2035年に向けた中長期の経営ビジョンでは、「Technology-drivenの価値創造」をテーマとして、今後10年で直面する社会の構造変化に対して信頼できるテクノロジーで解を導くとしています。
「Technology-drivenの価値創造」としては、以下の社会課題に対し、3つの領域でテクノロジーを起点に解決する方針です。
社会の課題
- AIの利用拡大により急増する電力需要、グローバル依存による技術主権のリスク
- 労働人口減少による生産性・競争力の低下、熟練技能者のノウハウ・暗黙知の断絶
- 自然災害の常態化による社会への被害拡大、高齢化や財政逼迫が招く社会運営の複雑化
富士通のソリューション
- Sovereign Platform:信頼と省エネルギーを実現する計算基盤
- Physical AI:人とロボットが協調・自律的進化
- Intelligent Society:デジタルツインによる施策の高度化
また、AIによる市場は 200兆円規模に拡大し、その中での新たな事業創出領域は 30兆円規模になると予想して、新たな事業創出領域とAIによる事業拡大領域を定めています。
そして、新たな事業創出領域 30兆円の内 10%(3兆円)のビジネス獲得を計画しています。
新たな事業創出領域
- Sovereign Platform
- Physical AI
- Intelligent Society
AIによる事業拡大領域
- AIサービス(コンサルティング・デリバリ)
- AIアプリケーション
- AIプラットフォーム
- AIを実装するモダナイゼーション
中長期経営ビジョン2035
テクノロジーによる新たな事業の創出とサービスソリューションの事業拡大・収益性向上により、持続的な成長を実現するという方針を示しています。
戦略
- テクノロジーによる事業創出
- サービスソリューションの事業拡大と進化
強み
- お客様基盤:お客様の“ラストワンマイル”に価値を届ける実行力
- 業種ドメイン知見:あらゆる産業セクターで培った深い業種業務知見
- テクノロジー基盤:ソブリニティを担保する独自の先端テクノロジー
テクノロジーによる事業創出
新たな事業創出領域 30兆円の市場に対して、「Sovereign Platform」「Physical AI」「Intelligent Society」の3つの領域から社会変革を牽引し、10%(3兆円)のビジネスを獲得する計画です。
Sovereign Platform:信頼と省エネルギーを実現する計算基盤
CPUでは、スパコン富岳などに搭載した技術をベースに、2027年度に提供を開始する「FUJITSU-MONAKA」はプロセスノード 2nmの3次元・機密計算で、競合他社と比較して実行性能 2倍、電力率 2倍を実現し、2031年度には「FUJITSU-MONAKA-XX」の展開を計画しています。
Quantum Computerでは、2030年度に 10,000+量子ビット(250 論理ビット)量子コンピュータを完成し、2035年度には 1,000論理ビット 量子コンピュータを計画し、独自技術STARアーキテクチャでハイブリッド計算技術で世界をリードするとしています。
そこで、社会インフラと安全保障の両面に応える高信頼なコンピューティング基盤を提供することにより、2035年ターゲット市場想定 8兆円の内 1.5兆円の売上を目指しています。
Physical AI:人とロボットが協調・自律的進化
Fujitsu Kozuchiのラインアップとして Physical OSを開発し、デジタルとフィジカルをつなぎ、現場知見の自律的学習、生産性向上、ノウハウ継承を実現する計画です。
富士通の事業領域では業務アプロケーション、協業領域ではロボットの協調制御(協調制御基盤、Fujitsu Kozuchi Physical OS)、ロボット社会事業領域ではリアルタイム公道制御(FUJITSU-MONAKA)をターゲット業種に展開します。
富士通の強み
- ・Fujitsu Kozuchi Physical OS
- ・FUJITSU-MONAKA
- ・垂直統合による最適化
- ・企業・研究機関とのエコシステム
- NVIDIAとの戦略的協業の拡大
- カーネギーメロン大学との共同研究
- 産業ロボット、サービスロボット展開企業との連携
- ・株主還元の拡大
- 利益水準に見合う安定的な増配
- 機動的な自己株取得
Intelligent Society:デジタルツインによる施策の高度化
グローバル最適化として地球規模のデジタルツイン、地域連動・受給調整としてレジリエントな社会運営との予測・提案と実績・フォードバックにより、データとAIで未来を予測し社会運営を最適化を目指しています。
地球規模のデジタルツイン
- ・気候変動・政変・紛争による影響をリアルタイムでシミュレーション
- ・影響範囲の予測と可視化、最適なシナリオの生成
レジリエントな社会運営
- ・大規模データ基盤を構築し、AIの自律的学習によりデータ基盤を進化させ、パーソナライズを実現
- ・ターゲット業種:官庁・行政、ヘルスケア、物流、製造、防衛、他
- ・生産・需給の再配分、医療資源の自律配分
サービスソリューションの事業拡大と進化
AIをサービスに取り込み、すべてのサービスをAIで駆動させ、価値・成果ベースの事業モデル転換を加速させる計画です。
- ・Uvanceは、業種ドメイン知見 × 特化型AIエージェントで進化
- ・モダナイゼーションは、自社資産から他社資産へのスケール展開
- ・すべてのサービス開発をAI-drivenで実施
そこで、業種ドメイン知見を競争優位の中核に据え、グローバル全体で「リージョン軸(リージョン毎の意思決定)」から「業種軸(業種毎の意思決定)」のマネジメントへ転換します。
日本では2025年度に業種軸の体制に移行していますが、2026年度にはこの仕組みをグローバルに拡大し、業種事業セグメントごとにグローバルで判断し、売上から利益までのコントロールができる体制とし、事業スピードも高めるのが目的です。
なお、防衛ビジネスについては、安全保障環境の変化を捉え、先端技術で防衛領域の価値創出を拡大するとして、日本、United Kingdom、Australiaでの取り組みを示しています。
Fujitsu Uvance
業種ドメインの知見を業種特化型AIエージェントで提供し、お客様の事業変革に伴走する計画です。
そして、2030年度売上収益は2025年度からの年平均成長率で 20%超、サービスソリューション内での割合は2030年度 50%、2035年度 70%を目指しています。
業種特化型AIエージェント
- Manufacturing
サプライチェーン強靭化、工場の自動操業、商品開発力の強化 - Retail
タッチポイント価値向上、ハイパーパーソナライゼーション - Finance
量子 x 金融AI、AIリアルタイム審査、エンクリプト資産 - Public
サイバー防御、防災 / 減災対策の高度化、インフラ自動保全
モダナイゼーション
自社モダナイで培った知見、人材(モダナイゼーションマイスター)、ツール(Fujitsu Application Transform Powered by Kozuchi含む)を基盤として、他社領域・AIネイティブ領域へ展開する計画です。
そして、2030年度売上収益は2025年度からの年平均成長率で 10%超、サービスソリューション内での割合は2030年度 10%、2035年度 10%を目指しています。
制約対応型モダナイゼーション:Legacy Modernization
- レガシー機器からの脱却
- EOL対応
- オンクラウドへの移行
- 2025年度他社市場攻略実績
創発型モダナイゼーション:Modernization for AI
- AIが業務を実行する前提への転換
- システムが自律的に最適化・進化
AI時代のセキュリティ基盤
AI時代の脅威に対し、多角的なアプローチでサイバーセキュリティリスクに対応するとしています。
これまで培ってきたセキュリティインサイトを、お客様の事業を新たな脅威から守り抜く計画です。
セキュリティインサイト
- ・富士通の提供価値
ライフサイクル全体で実践知を型化し、伴走型でお客様の自走を支援
- ・お客様 2,500社超
高度専門人財、研究、技術、業界理解、成功/失敗体験、ノウハウを支援
新たな脅威から守り抜く
- ・AI for Security
マルチAIエージェントによるプロアクティブな自動セキュリティ対処
- ・Security for AI
業界トップレベル9,000超ナレッジを活用したAI脆弱性への対処
- ・ソブリンAI連携
異なる企業を跨るセキュアなデータ×AI連携技術を世界に先駆けて実現
AI-drivenによるデリバリモデルの変革
自律的なAIエージェントによるデリバリへ進化し、圧倒的な生産性向上を実現する計画です。
これまでの「人がAIを使って開発を効率化」から「マルチエージェントが自律的にシステム開発」への変革です。
Takaneを核とするAI-driven開発基盤により、開発生産性を約100倍、売上総利益率 +2%超/年の改善を目指しています。
AI-drivenデリバリへの変革
- ・各組織に分散するデリバリ人員を集約し、更なる標準化・効率化
(Oneデリバリ体制)
- ・マルチAIエージェントが自律的にシステム開発
(全プロジェクトの 90%超でAI活用、適用工程の拡大により生産性は 2倍超を目指す)
プライシングモデルの変革
- ・人月モデルから脱却、顧客価値提供モデルへ
(データコンサンプション・ビジネスアウトカム等)
人月モデルから脱却し、データコンサンプションやビジネスアウトカムといった顧客価値提供モデルへと進化させる計画です。
現時点でも、Uvanceのなかの約7割が人月モデルに支えられているようですが、これを変化させることが重要なKPIになることを示しています。
人月モデルは人の頭数と期間で決まりますが、企業経営にとって重要なのはスピードであるとして、富士通はスピードがもたらす価値をしっかりと訴求していく方針です。
富士通は、大きな意味でテクノロジーやプラットフォームを提供する会社にシフトすることになるとして、収益を支えるビジネス基盤はデータ量の課金やコンピューティングパワーのワークロードへの課金であり、お客さまと合意し、日本の商習慣に根付くように、新たな仕組みを築いていくとしています。
経営基盤の高度化
経営基盤の強化においては、ジョブ型人材制度の採用などによる人事変革、データドリブン経営の実践のための One FUJITSUプログラムの導入などに取り組んでいます。
AIを前提に、組織・意思決定・ガバナンスを含めた経営を再設計し、継続的な価値創出を支える基盤強化を計画しています。
人的資本
- 事業ポートフォリオと連動した人材ポートフォリオ設計
- AI前提の人材役割・スキル再定義
- 生産性の飛躍的な向上
社員数は、2024年度時点で124,000人、現在は99,000人であるが、一括採用を止め、HPCや量子などに必要なスキルを持つ人材だけを登用することにしているようです。
一方で、AIの活用によって、生産性は飛躍的に伸びています。
スーパーエンジニアがAIを使えば100人分の仕事ができ、人の数を必要とするプロジェクト案件も減っていくことになり、社員のリソースは大きく変わるとしています。
Data × AI-driven
- データとAIに基づく自律的な意思決定
- 業務プロセス変革
- 経営のスピード・質向上
One FUJITSUプログラムによって、グローバルに標準化したデータ基盤をベースに、自社AIを活用したAIドリブン経営を本格化し、意思決定や経営判断のスピードと質の向上を図るとしています。
トラスト
- 予兆型リスクマネジメント
- AI時代のセキュリティ基盤
- レジリエントなガバナンス
これらの成果をリファレンスとして、顧客への提供価値につなげるとしています。
まとめ
富士通は、2025年度を最終年度とする中期経営計画では、Fujitsu Uvanceを成長のドライバーとして、サービスソリューションを中心に全社の収益性拡大を目指しきました。
2025年度のサービスソリューションは、売上収益が前年同期比 1,009億円(4.5%)増の2兆3,469億円、調整後営業利益は同 714億円増の 3,614億円となり、計画値をほぼ達成しました。
国内市場を中心にFujitsu Uvanceおよびモダナイゼーション商談が力強く伸長したことが貢献しています。
そしてFujitsu Uvanceの売上収益は、前年同期比 47%増の 7,093億円(売上構成:比 30%)となり、計画値 7,000億円を達成しました。富士通は、これまで3年単位で経営計画を立案し実行してきましたが、今回は2035年度までの10年間の経営ビジョンを定め、それに沿った戦略を発表しました。
今回「中長期経営ビジョン2035」を策定した背景は、以下の通りとしています。
- ・地政学的な分断や気候変動など、さまざまな課題と向き合う一方、AIをはじめとするテクノロジーの急激な進化により、産業構造の破壊的変革を促し、既存の業種ルールや価値を根本から変えていく可能性がある。
- ・「Technology-drivenの価値創造」をテーマに中長期経営ビジョンを定め、テクノロジーはいままで以上に重要な役割を果たすため、10年間はテクノロジードリブンで価値を創造していく期間であることを明確に定めた。
- ・信頼できるテクノロジーで新たな市場を切り拓き、産業革新を促し、富士通自身が自社技術を実践するカスタマーゼロを通じた「AI-driven経営」を行うことで、実践知をお客さまに提供し、ステークホルダーとともに、テクノロジーによって、より安心安全で、豊かな世界の実現に貢献する。
そのうえで、信頼できるテクノロジーの提供とAI-drivenの実践に取り組む10年間になるとして、社会・環境・産業・安全保障・技術の5つのカテゴリーにおいて解を導き出すために、以下の3つの領域から課題解決に向けたソリューションの開発と提供に注力する方針を示しています。
- Sovereign Platform:信頼と省エネルギーを実現する計算基盤
- Physical AI:人とロボットが協調・自律的進化
- Intelligent Society:デジタルツインによる施策の高度化
今回の「中長期経営ビジョン2035」の成長ベースはサービスソリューションの進化であり、その成長の要は引き続きFujitsu Uvanceとモダナイゼーションになります。
サービスソリューションの売上収益目標は、事業モデル転換の加速と収益基盤の拡大により、2025年度からの年平均成長率で 6~8%を計画しています。
そしてFujitsu Uvanceは、業種ドメインの知見と特化型AIエージェントによって進化し、クロスインダストリーの提案によって成長につなげる方針です。
Fujitsu Uvanceの売上収益は、2030年度までの年平均成長率で 20%超とし、2030年度にはサービスソリューション売上全体の 50%、2035年度には 70%を占める計画です。
また、プライシングモデルの変革にも取り組むとして、これまでの人月モデルから脱却し、データコンサンプションやビジネスアウトカムといった顧客価値提供モデルへと進化させる方針を示しています。
一方、AI前提にシフトした人的資本と経営基盤の強化も打ち出しています。
経営基盤の強化においては、ジョブ型人材制度の採用などによる人事変革、データドリブン経営の実践に取り組んできましたが、2026年度からはAI活用を前提として「人的資本」「Data × AI-driven」「トラスト」を重点テーマに位置づけて取り組む考えを示しています。
2035年度は、富士通設立100年、メインフレームの保守サポートが完全終了する年です(製造・販売は2030年度末で終了)。
2025年度は国内市場を中心にFujitsu Uvanceおよびモダナイゼーション商談が力強く伸長したのに加え、AI関連ビジネスの追い風もありました。
今回の「中長期経営ビジョン2035」おいては、これからの10年間で社会や経営がAI-drivenへと変容していくと想定して、「Technology-drivenの価値創造」をテーマにしています。
これからの10年は、従来型ITサービスがゼロになる可能性もありますし、現在のAI関連もどのように進展するか予想も難しい状況です。
富士通は、最新のAI技術を経営に取り込み、そこで培ってきた実践知を信頼できる形で提供することにより、持続可能な社会の実現を目指しています。
新たなテクノロジーも登場する可能性もあり、状況に応じて経営計画を見直すことも必要かもしれませんが、今回の「中長期経営ビジョン2035」の進捗に注目しています。
参考:富士通の発表資料
2026.05.28 中長期経営ビジョン2035(PDF)
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