このページ内の目次

NECの2030中期経営計画発表資料を参考にしてATY-Japanで作成
日本時間 2026年5月12日に、NECが2030年度を最終年度とする中期経営計画を発表しましたので、概要を整理します。
「AIの社会実装(ITサービス)と新たな安全保障の技術実装(社会インフラ)を併せ持ち、両者の相互作用による継続進化を強みに成長を実現する」として、以下の経営目標を掲げています。
中期経営目標:2030年度
- ・Non-GAAP 営業利益率: 15%以上
- ・Non-GAAP 営業利益:オーガニックな成長だけで2025年度比 2倍
- ・Non-GAAP EPS(調整後1株当たり利益)の年平均成長率: 15%以上
- ・非財務指標として、エンゲージメントスコアで上位 25パーセンタイル水準(Global Top Tier)
長期経営目標
- ・Non-GAAP 営業利益の成長率: 15%
- ・Non-GAAP EPSの成長率: 15%以上
- ・グローバル拡大(海外利益比率): 50%
- ・時価総額、エンゲージメント: Global Top Tier
2030中期経営計画の概要(2026年度~2030年度)

NECの2030中期経営計画発表資料を参考にしてATY-Japanで作成
今回発表した2030中期経営計画では、2030年度の財務と非財務の目標を以下の通りとしています。
なお、長期的には、Non-GAAP営業利益で年率 15%の成長を継続し続け、Non-GAAP EPS成長では年率 15%以上を継続できる会社を目指し、グローバル事業の拡大による海外利益比率を 50%にまで高め、時価総額ではグローバルトップティアとしての認知を確実に得られる企業を目指すとしています。
中期経営目標(2030年度)
- ・Non-GAAP 営業利益率: 15%以上
- ・Non-GAAP 営業利益:オーガニックな成長だけで2025年度比 2倍
- ・Non-GAAP EPS(調整後1株当たり利益)の年平均成長率: 15%以上
- ・非財務指標として、エンゲージメントスコアで上位 25パーセンタイル水準(Global Top Tier)
キャピタルアロケーション方針
キャピタルアロケーションにおいては、AI時代において競争力強化・成長投資を実施できる態勢を確保し、企業価値の向上を目指すとして、以下の方針を示しています。
- ・株主還元は「安定的増配と機動的な自社株買い」という基本方針を維持
- ・成長投資余力は、CSG買収後2030年度末までで最大 1.2兆円~1.3兆円と想定
(買収検討や買収後のモニタリングには、Cash ROIC評価を適用)
- ・自己株式は、発行済株式数の 5%を超えた場合、原則として超過分の消却を実施
事業ポートフォリオマネジメント
事業ポートフォリオマネジメントでは、成長領域の取り込みやノンコア事業の対処を通して、 NECの強みを活かす事業ポートフォリオマネジメントを徹底し、2030中期経営計画でも継続するとしています。
これまで事業強化と事業整理をしてきましたが、これからも好機を見極め、機動的に成長投資を実行するとしています。
- ・これまでの取り組みでは、事業強化領域として、ITサービス(NESIC HD)、DGDF(SWS/KMD/Avaloq)、OSS/BSS(Netcracker)・CSG、コンサルティング(ABeam)、社会インフラでは、海底ケーブル(OCC)、宇宙・防衛・通信
- ・事業整理領域としては、コネクタ(日本航空電子工業、~2024年度)、蓄電システ ム(~2021年度)、ディスプレイ(~2020年度)、リチウムイオン電池・照明(~2019年度)、スマートフォン・半導体(~2013年度)、コンシューマー PC(~2011年度)
戦略と2030年度目標
AIの社会実装(ITサービス)と新たな安全保障の技術実装(社会インフラ)を併せ持ち、両者の相互作用による継続進化を強みに成長を実現するとして、連結業績目標を以下の通り掲げています。
なお、( )内数値は、今回発表した目標をもとに独自に算出した参考数値です。
2030年度の連結業績目標
売上収益:2025年度比 3%以上(約 3兆6,900億円以上)、2025年度実績: 3兆5,827億円
Non-GAAP 営業利益率: 15%以上(約 5,535億円以上)、同 11.1%
Non-GAAP 営業利益:2025年度比 2倍(約 7,944億円)、同 3,972億円
AIの社会実装(ITサービス)と新たな安全保障の技術実装(社会インフラ)に向けては、今回NECが環境認識の中で掲げた「新しい時代のWinnerの条件」に基づいています。
新しい時代のWinnerの条件
構造変化の中で勝者となるためには、ドメインナレッジ、システムアーキテクチャ、 ファウンデーションを一体として兼ね備えていることが不可欠であるとしています。
- ・意思決定と継続的な価値創出を実現するドメインナレッジ
- 業種別のナレッジ
- 業種横断のナレッジ
- ・顧客成果創出のために設計・実装されたシステムアーキテクチャ
- AIガバナンス
- AI Platform
- AI-Ready データの整備
- クラウドIT基盤 with セキュリティ
- ・AIネイティブ時代に価値を生むためのファウンデーション
- 最先端のAI基盤
- 最先端のデュアルユース技術開発
- AIネイティブなプロセスと文化
- パートナーシップ
AIの社会実装(ITサービス)
- ・ドメインナレッジ:AIの実装による成果創出の経験・知見
- 顧客との共創で培われたドメインナレッジ
- ミッションクリティカルな業務を支え続けてきた知見
- ・システムアーキテクチャ:デュアルユース技術を活用しAIトランスフォーメーション(AX)を加速
- 構想~構築~運用まで一貫して担うEnd to Endの実装力
- AIネイティブな価値創造モデル「BluStellar」
新たな安全保障の技術実装(社会インフラ)
- ・ドメインナレッジ:AIの実装による成果創出の経験・知見
- 海洋・通信・宇宙・サイバーを横断する安全保障ドメインナレッジ
- 安全・安心を長期にわたり支え続けてきた信頼と実績
- ・システムアーキテクチャ:デュアルユース技術を活用しAIトランスフォーメーション(AX)を加速
- 防衛×デジタルインフラによるフルラインサービス
- インテリジェンスとAIを融合したサイバーセキュリティ
ITサービス
2030年度の連結業績目標
売上収益:2025年度比 3~5%(約 2兆5,842億円~)、2025年度実績: 2兆5,089億円
Non-GAAP 営業利益率: 20%程度(約 5,168億円~)、同 3,367億円、13.4%
国内ITサービス
- ・売上収益:2025年度比 4~6%(約 2兆2,625億円~)、2025年度実績: 2兆1,755億円
- ・Non-GAAP 営業利益率: 20%程度(約 4,525億円~)、同 3,022億円、13.9%
- ・売上収益は市場成長並以上の伸長を目指す。
- パブリック領域は、2026年度は自治体標準化や消防防災の特需がピークアウトも、行政DXの需要増により市場成長以上の売上増
- エンタープライズ領域は、引き続き旺盛なモダナイゼーション需要に加え、成長率の高いデジタルサービス需要の獲得により、市場成長率並以上の事業拡大
- 高付加価値なBluStellar比率を拡大(2025年度 32% → 2030年度 40%台半ば)
海外ITサービス
- ・売上収益:2025年度比 3~5%(約 3,435億円~)、2025年度実績: 3,335億円
- ・Non-GAAP 営業利益率: 10%台半ば(約 525億円~)、同 337億円、10.1%
- ・豊富なドメインナレッジおよびデータ、信頼性を強みにミッションクリティカルなSWサービスを展開する。
- Avaloqは、堅調な市場成長を背景とした売上増を中心に Non-GAAP営業利益率 20%程度
- SWS-UKおよびKMDは、緩やかな売上増と収益性向上により Non-GAAP営業利益率 10%台半ば
戦略
実システムを本番で動かしてきた構築力をコンサルティングとオペレーションへ拡張し、AIネイティブ時代に即した End to End の価値提供により顧客のアウトカムを創出する。
3つの領域が繋がり一体となって顧客価値を創出
- ・コンサルティング
- AIとデータを駆使し、スピーディに顧客の成果創出を実現するAXコンサルタントの強化
- ABeamとBearingPointとの戦略提携により、グローバルでサービス強化
- ・システム構築
- AI活用などを通じて、SI生産性革新を進め、効率化・最適化を徹底
- グループ全体での End to End の提供体制を整備・強化
- ・オペレーション・運用・保守
- オペレーションまでコミットし、データとドメインナレッジを強化・蓄積
- AI運用、セキュリティ統制、運用統制能力の強化。ソブリンクラウドにも対応
- NESIC ホールディングスにおけるシナジー創出、ABeamのBPO事業強化
- ドメインナレッジのオントロジー化を通し、データ価値創造事業を創出
ドメインナレッジを研磨し、Footprint/Wallet Shareを拡大
- ・国内:BluStellar を軸に、民需・公共領域のシェアアップ
- ・海外:DGDF(Digital Government/Digital Finance)、Netcracker/CSGは、欧州と北米市場を中心に特定業種×DXを拡大
BluStellar
2030年度の連結業績目標
売上収益:2025年度比 13%以上(1兆3,000億円)、2025年度実績: 7,050億円
Non-GAAP 営業利益率: 25%(約 3,250億円)、同 1,020億円、14.5%
シナリオ・オファリング
- ・売上収益:2025年度比 25%程度(約 2,696億円)、2025年度実績: 2,157億円
- ・Non-GAAP 営業利益率: 20%台後半(約539億円)、同 17.0%
プロダクト&サービス
- ・売上収益:2025年度比 3~4%(約 3,190億円~)、2025年度実績: 3,098億円
- ・Non-GAAP 営業利益率: 20%台前半(約 638億円~)、同 14.0%
ABeam
- ・売上収益:2025年度比 10~11%(約 1,975億円~)、2025年度実績: 1,796億円
- ・Non-GAAP 営業利益率: 20%程度(約395億円~)、同 12.3%
戦略
NECのAIトランスフォーメーショ ン(AX)の実践知・ 最先端テクノロジー を結集し、 AIを前提とした顧客の価値創 出・ 競争力の向上を実現する。
- ・ビジネスモデル
- BluStellar Scenario:すべてのシナリオにAIを適用し、より高度な業務の自動化・機能の拡張を推進
- AXコンサル:AIとデータを駆使し、スピーディに顧客の成果創出を実現
- AIを活用した新しいサービス開発プロセス:実装スピードを飛躍的に加速
- ・テクノロジー
- AI Platform Service:顧客のAXに必要なサービスをフルスタックで提供
- アライアンス:グローバルトップ企業との連携により、幅広く最新 AI技術を提供
- 特化型AIモデルの提供:AIスパコンの機能強化により構築に必要なリソースを増強
- ガバナンス・セキュリティ:安全なAI実装・運用を支えるガバナンスとセキュリティ
- ・組織・人材
- クライアントゼロの実践:NEC自身が「AIネイティブカンパニー」に変革し、社内実践で得た知見を再現性のある外販モデルへ転換
- AX人材の育成:組織のAXを支援するプログラムを提供
- ・R&D
- 研究開発:AI/セキュリティ等の重点領域でビジネスとの連携を強化
- 知的財産:SaaS/BPO/コンサルとしての知財 DX外販
- 新規事業開発:現事業の強みをより活かせる領域への集中と CVCの有効活用
AXで顧客価値創出、コスト最適化を両立し、収益性を改善する。
- ・コンサルを起点とした BluStellar Scenarioによる高付加価値化や生産性向上の効果
- ・NECを中心とするBluStellar Scenarioの売上増に伴う限界利益増
- ・NECグループ会社や販売パートナーとの連携強化に伴う拡販効果および限界利益増
- ・AXによるSGA(販売費および一般管理費)比率の改善効果
社会インフラ
2030年度の連結業績目標
売上収益:2025年度比 3~5%(約 9,633億円~)、2025年度実績: 9,353億円
Non-GAAP 営業利益率: 10%台後半(約 1,445億円~)、同 834億円、8.9%
テレコムサービス
- ・売上収益:2025年度比 3~5%(約 4,022億円~)、2025年度実績: 3,905億円
- ・Non-GAAP 営業利益率: 10%台後半(約 603億円~)、同 291億円、7.4%
- ・2025年度に実行した構造改革による収益性改善に加え、 IT領域での売上拡大により利益率 10% 台後半を目指す。
- IT領域は、主要顧客の需要を取り込み、売上および利益成長
- 通信インフラ領域は、設備投資は横ばいを見込み安定的に利益を創出
ANS(Aerospace and National Security)
- ・売上収益:2025年度比 4~6%(約 5,665億円~)、2025年度実績: 5,448億円
- ・Non-GAAP 営業利益率: 10%台後半(約 849億円~)、同 544億円、10.0%
- 主な取り組み
- 防衛は、日本の防衛予算増加を背景に、対応領域も広げて売上成長し、生産および人材の両面でのキャパシティを増強
- 航空・宇宙は、プロジェクトマネジメント強化とリスク管理の徹底により収益性を向上
- 海洋は、市場規模の拡大に伴うトップライン成長、アジア圏を中心に市場シェア 35%へ拡大し、需要増に備えた生産能力の増強と敷設能力の整備に加え、リスクマネジメントの強化により、営業利益率を改善・向上
戦略
経済安全保障における防衛×デジタルインフラによるフルラインサービスを整備し、更にITサービスの技術の掛け合わせにより、ユニークなポジションを確立する。
- ・防衛事業
- 防衛ICT領域トップ企業として、領域横断作戦能力、指揮統制・情報関連能力といった注力領域で、確実に事業を拡大
- 政府方針に基づく装備移転やデュアルユース製品の拡販によるグローバル展開
- 海外も含めた革新的技術の発掘・獲得による競争力の強化
- 効率化を進めつつも、生産力を強化
- ・デジタルインフラ(海洋/通信インフラ/航空・ 宇宙)
- 通信:経済安全保障の観点からセキュアな通信の重要性が高まる
- 海洋:市場規模が拡大する中で、地理的メリットと長年の実績を活かし市場シェア 35%を獲得
- 通信インフ:ラ 固定ネットワークおよびSW領域に注力
- 航空・宇宙:国内市場に加え、東南アジアなど需要が高まる海外市場へ拡販。中長期視点では衛星コンステレーション事業の事業化を検討
- ・サイバーセキュリティ(ACD/CyIOC)
- 独自のインテリジェンスとAI技術を融合した「CyIOC」を展開し、海外拠点も強化
- ACD(能動的サイバー防御:Active Cyber Defense)法による新市場に対し、「CyIOC」やクライアントゼロの差別化要素で挑戦
文化と経営基盤の変革戦略
価値を創る「人・文化」へと転換を図り、 AIネイティブ企業に変革し、経営基盤の高度化と効率化を実現する。
- ・強い企業文化
- 変わり続ける強い個人・組織へ
社員一人一人が自己変革に挑み続け、組織として迅速に価値創造を実現する企業文化へ(AIと人の協働を前提とした、ジョブ型人材マネジメント・組織への進化を実現)
- 変わり続ける強い個人・組織へ
- ・グループ経営の進化、本社機能の高度化
- グループ経営の進化:適切な権限委譲を通じ、グループとしての規律と各社の自律性のバランスを最適化
- 本社機能の高度化:本社機能をAIを前提に高度化・効率化( AIネイティブカンパニーへ)
- ・ソートリーダーシップ
- 社会変革の「触媒 -Catalyst 」へ
プラットフォーム型シンクタンクを設立(有識者の知を統合し、社会実装を加速)
- 社会変革の「触媒 -Catalyst 」へ
まとめ(私見)
NECは、前回の2025中期経営計画(2021年度~2025年度)の目標値を達成し、2025年度は過去最高益を記録しました。
2025年度の増収増益の主な要因は、国内のパブリック増収とBluStellar中心の収益性が向上したITサービスが増収増益したのに加え、社会インフラの航空宇宙・防衛が大幅に増収したのが貢献しています。
そして、前回の2025中期経営計画では、Purpose・戦略・文化の一体的な取り組みを柱に変革を推進しました。
- ・戦略においては、テクノロジーを強みにグローバル成長と国内事業のトランスフォーメーション加速として「長期利益の最大化」と「短期利益の最適化」を推進し、EBITDA成長率 年平均 9%目標に対して、2025年度 12.4%を達成しました。
- ・文化においては、NEC Wayの下に多様な人材が集いイノベーションを追求する会社へ、Employer of Choice選ばれる会社へを推進し、2025年度のエンゲージメントスコア 48%(2020年度 25%)を記録しました。
NECは、過去の中期経営計画においては目標達成に苦戦してきましたが、15年超にわたる経営変革を経て成長軌道へ、AIの普及拡大により新たなフェーズへ移行しています。
- ・NEC再成長の礎(2010年度~2015年度)
- NECの存在意義の問い直し
- トップマネジメント(V12)を中心とした面の経営
- 社会価値創造型企業への転換
- 事業の選択と集中(売上収益 5兆円 → 3兆円)
- ・カルチャー変革の推進(2016年度~2020年度)
- 実行力の改革(人事/働き方/コミュニケーション改革)
- Inclusion & Diversity 推進
- 外部人材登用
- NEC Way の改定
- ・企業価値の最大化(2021年度~)
- DX事業の進展
- 新たな時代の安全保障領域を重点事業として再定義
- 海外IT事業の強化
- 人・カルチャー改革の進展
2025年度は時価総額で市場最高値を達成しましたが、すでにAIの本格化、それによる産業革命が迫っており、これまでの延長線上ではない新たな取り組みが必要になります。
今回の2030中期経営計画における環境認識では、AIの革新と新たな安全保障環境が世界秩序を変容させ脅威と機会が同時に拡大するが、AI産業革命においては「脅威」よりも、新たに創出される「機会」にも向き合うことが重要であるとしています。
戦略面では価値創造モデル「BluStellar 」を成長ドライバーとして、シナリオにAIを適用したBluStellar Scenarioを展開します。
NECのAIトランスフォーメーション(AX)の実践知・最先端テクノロジーを結集し、AIを前提とした顧客の価値創出・競争力の向上を実現するというものです。
文化面では、価値を創る「人・文化」へと転換を図り、AIネイティブ企業に変革し、経営基盤の高度化と効率化を実現するとしています。
NECによると、AIネイティブ時代における価値創出の構造は、これまではコンサルティング・システム構築・オペレーションの3つの領域が分断されて個別事業として提供していたのに対し、AIネイティブ時代では3つの領域が繋がり一体となって顧客価値を創出するとしています。
そのため、AIの進化により、システム構築は自動化と超効率化が進み、価値の重心は上流「コンサルティング」と下流「オペレーション」にシフトすると想定しています。
そこで、ビジネスの構想段階から入り、IT・データ・AIを駆使して成果を創出できる企業の存在価値が高まるとして、「セキュリティを備えてEnd to Endで価値提供する」というNECの提供価値を示しています。
前回の2025中期経営計画からの継続課題は、戦略面ではDGDF(Digital Government/Digital Finance)事業の成長性の加速や北米ITサービス事業の拡大、文化面ではAI時代の人材ポートフォリオ強化やグローバル・グループガバナンス強化をあげています。
そこで今回の2030中期経営計画では、「DX事業の進展からAIトランスフォーメーション(AX)への拡大」「価値の重心をシステム構築からコンサルティングとオペレーションへシフト」「価値を創る『人・文化』へと転換を図りAIネイティブ企業への変革」といった取り組みを示しています。
戦略面では、「AIの社会実装(ITサービス)と新たな安全保障の技術実装(社会インフラ)を併せ持ち、両者の相互作用による継続進化を強みに成長を実現する」としていますので、その戦略の推進動向に注目しています。
- ・AIの社会実装では、クライアントゼロと顧客との共創による「ドメインナレッジ」、ミッションクリティカルな業務を支えてきた「知見」、構想から構築・運用までを担ってきたエンドトゥエンドの「実装力」、AIネイティブな価値創造モデル「BluStellar」などの強みがあります。
- ・新たな安全保障の技術実装では、海洋・通信・宇宙・サイバーを横断する安全保障ドメインナレッジ、安全・安心を長期にわたり支え続けてきた信頼と実績、「防衛×デジタルインフラ」によるフルラインサービス、インテリジェンスとAIを融合したサイバーセキュリティの機能などを持っているのが特徴です。
NECの新たな2030中期経営計画を実践することにより、変革の継続とともに、さらなる飛躍を期待します。
参考:NECの発表資料
2026.05.12 2030中期経営計画(PDF)
関連情報(当サイト)
2026.04.30 富士通とNECの中期経営計画の結果
2026.04.29 2025年度通期決算と2026年度通期予想:NEC
2026.04.28 2025年度通期決算と2026年度通期予想:富士通
関連記事
前へ
富士通とNECの中期経営計画の結果 | 富士通のFujitsu UvanceとNECのBluStellarともに目標を達成
