今年はIT業界の再編か?「経営課題解決への取組みの必要性」や「新たなパッケージソリューション導入」をアピール

今年はIT業界の再編か?「経営課題解決への取組みの必要性」や「新たなパッケージソリューション導入」をアピール

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業界内成熟の観がある中、ITベンダーは「経営課題解決への取組みの必要性」や「新たなパッケージソリューション導入」をアピールし、顧客企業にIT化を進めています。

しかし売上額も利益確保も苦戦している企業が多いようです。

現在のITサービス市場は14兆円、その内約8割を大手5社で占めていると言われています。

言い換えれば、残りの2割(約3兆円)を数千社で奪い合っているということになります。

昨年も「IT業界の行く末」で、3つの選択肢をあげましたが、今年はその選択を迫られることになりそうです。

昨年後半から、特に中堅中小の独立ベンダーが連携したり、海外進出へも取り組んでいます。

今年はさらに本格化していくことと思います。

各社は、特定の業種や業務のソリューションを保有しており、市場でもポジションを確保しています。

その各社が、顧客企業の部分最適から全体最適を目指した連携を始め、さらには導入型から利用型の基盤を共有する動きも出てきています。

一方、特に年間売上1,000億円~3,000億円のITベンダーにとっては、勝負の年になるでしょう。

この企業群には、独立ベンダーもありますが、大半が大手企業の系列です。

独自の得意領域を確立し、自主経営の割合を早期に拡大すべきです。

これまでは大手や親企業の補完先として、システム開発や一部の市場を担当してこれたでしょうが、今後はグループ内のポジションを確保するための戦略実行が必要です。

グループ全体戦略のことなので勝手な戦略実行はできないのかもしれませんが、独自のノウハウやソリューションで自社のポジションを確立しておかないと、グループ再編の波にのみ込まれるのは時間の問題です。

IT化の「売り方」を議論するばかりではなく、

「誰に、どんなソリューションを提供するのか」、

そして「どんな結果、効果をもたらすことができるのか」]

をもう一度考えるべきではないでしょうか。

自社でコントロールできるソリューションを保有することもありですし、業種や業務に特化したり、IT導入プロセスの一部の機能に集中することもありです。

※2005-2006年度のITサービス会社の伸び
 (参照:日経ソリューションビジネス07年7月15日号)
 売上高上位50社中      伸び率がプラス   マイナス
            売上     33社      17社
            営業利益   36社      14社
            経常利益   36社      14社

※大手5社:日立、富士通、NECの3社に日本IBMとNTTデータを加えた

※ここでいう利用型とはSaaSのこと

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