このページ内の目次
先週土曜日は、B社との打合せでした。
昨年末から整理してきた「提案依頼書(RFP)」の内容を確認し、メンバー全員の了解を得ました。
今後は、2月末の提案依頼説明会に向けた「提案依頼書(RFP)」の修正と説明会準備、そして3月末ベンダー決定に向けた「ベンダー評価シート」の準備にかかります。
そこで、今回「提案依頼書(RFP)」関係資料の目次と書き方のポイントを以下に整理しておきます。
「提案依頼書(RFP)」関係資料の目次と書き方のポイント
「提案依頼書」を細かく記載すればベンダー提案の自由度がなくなりますし、大まか過ぎると提案内容が発散してしまします。
あくまでも、自社の状況や次期システムの機能要件を明確に伝え、ベンダーから最適な提案をしてもらうことが重要です。
Ⅰ.提案依頼書 本編
- 自社や製品、今回のシステム化の目的や狙いとする効果等適切に伝え、ベンダーからより良い提案を促す。
- 合理的評価ができるよう、提案依頼事項を明確にする。
Ⅱ.提案依頼書 添付資料
本編の補足として、
- 提案や見積りの参考となる資料を添付する。
- 特に、現状から改革する業務プロセスや機能要件については、できる限り具体的に提示する。
Ⅲ.機密保持契約書
- 提案に関わる機密情報の取扱いを明確にする。(提示及び入手資料の取扱い等)
「提案依頼書」関係資料の目次と書き方のポイント
「提案依頼書」関係資料の目次と書き方のポイントは以下の通りです。
特に、本編「5.提案依頼事項」に関しては、提案を依頼する事項を明確にしておくことに加え、後でベンダー比較しやすいように評価項目と整合しておくことがポイントになります。
なお、提案書の書式は、基本的にはベンダー各社に委ねますが、要求機能の有無や費用に関する部分については、別で書式を指定しておけば比較しやすくなります。
また、提案依頼書の内容に関するベンダーからの質問に関しては、
- ・質問の受け付け先や期限を設ける。
- ・解答はベンダー各社に公開する。
などを「2.提案依頼手続き」に記載しておけば、ベンダー各社に情報開示の公平さを保つことができます。
そして投資予算について、よくベンダーから質問があります。
- 予算を事前に明らかにしておくと、
予算に合わせた見積もりが提示される傾向にあり、費用の差がつかない代わりに機能の比較だけでベンダーを評価することができます。
しかし、ベンダーの提案自由度が限定される可能性があります。
- 一方、予算を明らかにしない場合は、
見積り費用に幅ができ、提案された機能と費用との関係を確認しながらベンダー比較することになります。
どちらの方式をとるかは、提案を依頼する内容やベンダーの特性などによりますが、いずれにしてもシステム規模に応じた「市場価格と投資許容額の両面から、妥当性のある予算」を事前に決めておくことが必要です。
「提案依頼書」関係資料3編の目次と本編概要
Ⅰ.提案依頼書 本編
提案に当たって
- 別途、機密保持契約(NDA)締結を基本とする。
- 提案書作成の目的のみに使用し、第三者に提供することのないよう慎重な取扱いを依頼する。
1.概要
- ベンダーに自社を知ってもらい、今回のシステム化の目的や概要を理解してもらうことにより、より良い提案を促進する。
2.提案依頼手続き
- 契約までのスケジュールや手続きを明確にすることにより、双方の準備を円滑に進める。
3.契約事項
- トラブル防止のため、契約や権利等の条件を明確にする。
- 権利の例却下や複数ベンダーとの交渉権、提案の選択権、入手提案書の所有権 等
4.システム化の内容
- 今回のシステム化の概要を記述する。
- 特に、システム化の要求機能は、基本的な機能要件に加え、今回重要としている機能要件を明確にする。
5.提案依頼事項
- ベンダーに提案を依頼する内容を記述する。
「提出資料一覧」として、提案項目を指定しておけば、評価の際に提案書を比較しやすくなる。 - ベンダー各社の提案内容を比較できるように、評価項目と整合をとる。
6.開発体制、環境
- 開発に際して、自社側で用意できる環境を記述する。
- 自社側の作業を明確にし、工数等を調整する。
7.保証要件
- 要求するサービスレベルを記述する。
- できる限り定量的な記述が好ましい。
できなければベンダー側の取組み内容を確認する。
8.その他
- 社内で使用している専門用語があれば、解説しておく。
- 仕様が変更になったり、機能を追加する場合があることなどを事前に注意書きしておく。
Ⅱ.提案依頼書 添付資料
1.当社の会社・製品概要
2.現状業務プロセス図
3.構想確認資料(概要編)(詳細編)
4.課題と対応策一覧表
5.新業務プロセス図
6.新業務(機能)要件
Ⅲ.機密保持契約書
1.情報の開示者
2.機密情報の定義
3.機密情報の使用目的
4.機密保持
5.機密情報の表示
6.適用除外
7.知的財産権等の移転や侵害
8.管理・報告義務
9.損害賠償
10.契約の有効期限
11.協議、合意管轄
関連記事
前へ
国内企業のIT投資動向 ガートナージャパン - 2011年度のIT投資は新規投資は増加傾向
次へ
国内電機8社の決算(業績) 2010年度(平成22年度)第3四半期(2010年10~12月)と通期予想