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先週、国内主要電機8社の2010年度(平成22年度)第3四半期(2010年10~12月)と通期(2010年4月~2011年3月)予想が出揃いましたので整理しておきます。
金融危機後の回復において、その原動力が新興国をはじめとした成長市場に移る中、各社の状況が見えてきました。
【更新】2011年5月の各社の決算発表概要 → 当サイトまとめ
以下は、2011年2月8日投稿時点の記述
第3四半期(2010年10~12月)の業績をみると、以下の状況です。
- ・機械などの設備関連製品を軸に新興国で拡大してきた日立製作所と三菱電機が、過去最高の純利益を更新しています。
- ・価格下落が激しいデジタル製品が主力のソニーやシャープは、足踏み状態です。
- ・国内IT投資の依存度が大きいNECや富士通は、引き続き苦戦しています。
第4四半期(2011年1~3月)においても同様の傾向が続きそうで、通期予想を修正した企業の前回からの修正額(増減率)は以下の通りとなっています。
修正額(増減率)
売上 | 営業利益2009年度 | 純損益 | |
---|---|---|---|
日立 | 修正無し | +300億円(+7%) | +300億円(+15%) |
東芝 | △4,000億円(△6%) | 修正無し | +300億円 |
ソニー | △2,000億円(△3%) | 修正無し | 修正無し |
富士通 | △1,000億円(△2%) | △400億円(△20%) | △200億円(+21%) |
富士通とNECの業績は、前回当サイトで整理しましたので、以下では他の6社を整理しておきます。
日立製作所
アジア事業が約20%増収となり、売上高は5%増収
中国やインドなどで自動車関連の部品や素材が堅調
新興国での社会インフラ整備に伴い、建機や産業機械の引き合いが拡大
三菱電機
重電システム、産業メカトロニクス、電子デバイス及び家庭電器の4部門で増収となり、営業利益は全てのセグメントにおいて増益
情報通信システム部門のみが、通信インフラやSI事業などの減少により前年同期比売上減(営業利益は増益)
中国や韓国などで、ファクリーオートメーションや電力装置などが好調
東芝
5セグメント中、社会インフラ部門を除き売上は前年同期比増収
テレビなどの映像事業、パソコン事業、メモリ等の半導体事業が好調で増収
電力や産業システム事業は好調に推移したものの、ITソリューション事業の低迷により、社会インフラ部門全体では減収
ソニー
コンスーマー、プロフェッショナル&デバイス(CPD)分野及び金融分野を除く全分野で前年同期比減収
ネットワークプロダクツ&サービス分野は減収でしたがゲーム事業の貢献により大幅増益。他映画分野と音楽分野の2分野は減収減益
販売台数約50%増の790万台に達した液晶テレビ事業は、約130億円の営業赤字(前年同期約70億円の黒字)に転落
シャープ
エレクトロニクス機器は、エコポイント制度による液晶テレビの販売増や、冷蔵庫やエアコンなどの販売が好調に推移し、売上は前年同期比11%増
液晶及び太陽電池の売上は増加したが、電子デバイス部門の売上は減少
液晶パネルの単価下落が影響
パナソニック
主要4部門全部門において、前年同期に対し増収増益
デジタルAVCネットワーク部門は、携帯電話やデジタルカメラなどの売上は減少したものの、ブルーレイディスクレコーダーや薄型テレビの売上が伸びて増収
パナソニック電工は、電子材料や制御機器のデバイス部門や電器部門が好調だったことに加え、電材及び住設建材の建築関連部門の売上回復により増収
「2010年度 第3四半期 連結決算概要」発表資料
【参考】当サイトまとめ
・2011. 1.29 富士通とNECの決算 2010年度 第3四半期(2010年4~12月)
・2011. 1.30 富士通とNECの決算 2010年度(平成22年度)通期業績予想
電機とITの決算 ≫ 国内電機8社の決算 2010年度 第3四半期と通期予想
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