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ベンダー評価シート:定量評価の構造
先日のB社で使用した「提案及びベンダー評価項目と基準」をご紹介します。
今回は、定量評価(最大100ポイント)を基本に、定性評価(最大50ポイント)と補足評価を加える形式としました。
本来ならば合理的に定量評価できればよいのですが、情報システムやITベンダーの評価は必ずしも定量的に評価できない部分も残りますので、「定性的な評価」と特別の要因を加味した「補足評価」で比較することにしました。
しかし定量評価の部分においても、評価者の主観的な要素が入るのは事実です。
やはり、各自の評価結果を読み合わせして、ポイントとなる評価項目や評価値が大きく違っている項目に関しては、評価理由などを議論することが必要です。
「提案及びベンダー評価項目と基準」は、あくまでも評価のための基礎情報です。
長い付き合いとなるベンダー、企業業務の中核となる基幹システムですので、検討プロジェクトの皆さんが議論し、納得して決めることが重要です。
ベンダー評価シート
定量評価の構成は、大項目で10項目、その中に計44項目の中項目を設定しました。
また今回は統合基幹業務パッケージ(ERP)を導入すことを想定していますので、ERP自体の評価として大項目「適合性1:要求機能への対応策」内5つの中項目に、さらに小項目として39項目を設定しました。
評価方法は、各項目に対し、以下の5段階で評価します。
5:非常に優れている、4:優れている、3:妥当、2:やや劣る、1:劣る、0:提案なし
そして、5段階評価値に各項目の「重み」を掛け合わした値が、評価値として集計します。
ここでの「重み」とは、各評価項目の「重要度」という意味で、全体を通して相対的に設定することが必要です。
定量評価の項目(大項目と中項目)
提案力:提案依頼(RFP)への網羅度【10ポイント】
1.要求内容、条件の理解度
2.提案までの問合せ状況と内容
3.提案内容の網羅性
4.提案内容の具体性・実現性
5.改善提案の的確性
適合性1:要求機能への対応策【35ポイント】小項目は割愛
1.ERP又はパッケージの基本機能
2.ERP又はパッケージの基本機能(付加機能)
3.重点機能対応(基本モジュール+カストマイズ)
4.その他1:柔軟性
5.その他2:拡張性(二次以降)
適合性2:ERP又はパッケージの評価【5ポイント】
1.ERP又はパッケージの導入(出荷)実績
2.同業種又は同業務への導入実績
3.バージョンアップや機能強化実績
4.マニュアルやドキュメント等の整備
5.業界標準や法制度への準拠
信頼性:企業(担当者)の業界・業務知識【5ポイント】
1.同業界及び同業務の実績(経験)
2.対象業務の理解度
3.二次以降の提案への期待
4.有効な情報提供
実現性1:スケジュールの妥当性【10ポイント】
1.スケジュールの妥当性
2.投入工数の妥当性
3.移行計画の妥当性
4.ユーザー企業側の負担工数の妥当性
実現性2:プロジェクトのマネジメント能力【10ポイント】
1.プロジェクトマネージャーの資質、能力
2.プロジェクト体制
3.プロジェクトメンバーの能力
4.緊急対応能力
5.協力会社の能力
6.品質・リスク管理の充実度
7.生産性向上策の明確さと充実度
8.コミュニケーション力
経済性:見積費用の妥当性【10ポイント】
1.見積り根拠・算出方法の妥当性
2.見積り削減への努力
3.初期及び期間内保守費用の総額
4.見積り条件の妥当性
対応力:サポート体制と内容【5ポイント】
1.サービスレベルの妥当性
2.サポート体制と役割の妥当性
説得性:提案説明能力【5ポイント】
1.内容の充実度と分かりやすさ
2.説明時間の配分
3.質問に対する回答の的確さ
その他:企業の信用力等【5ポイント】
1.企業の信頼性(業績、市場の評価)
2.企業の継続性・成長性
3.企業の財務体質
4.企業の組織対応力
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