NECの2020年度(2021年3月期)第2四半期決算は減収減益、大型案件の減少やマクロ経済悪化が影響

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NECの2020年度(2021年3月期)第2四半期決算

 

NECから2020年度(2021年3月期)第2四半期決算(2020年4月1日~9月30日)と通期業績予想が発表されましたので、概況を整理します。

NECは、前年同期に対して、売上収益や営業利益及び当期利益の全ての指標で減収減益となりました。

売上収益は、大型案件の減少やビジネスPCの更新需要の一巡に加え、マクロ経済悪化の影響により減収し、営業利益は、費用節減や子会社株式売却益を計上したものの、売上収益の減少に伴い減益となりました。

売上収益は、前年同期に対して1,340億円(9.2%)減の1兆3,150億円

営業利益は、前年同期に対して269億円減の200億円

調整後営業利益は、前年同期に対して263憶円減の290億円

税引前利益は、前年同期に対して268憶円減の194憶円

親会社の所有者に帰属する当期利益は、前年同期に対して182憶円減の110憶円

親会社の所有者に帰属する調整後当期利益は、前年同期に対して177憶円減の166憶円

 

2020年度(2021年3月期)の通期決算予想は、前回予想を維持しています。

なお、今後の新型コロナウイルス感染症拡大を起因とする営業利益への影響は、5月期初めは約△500憶円としていましたが、10月時点では約△650憶円とし、各施策により約650憶円のマイナス影響を相殺するとしています。

  • ・売上収益は、前年比2.1%減の3兆300億円
  • ・営業利益は、同224億円増の1,500億円
    調整後営業利益は、同192億円増の1,650憶円(コロナ影響△650憶円)
  • ・当期利益は、同100億円減の900億円
    調整後当期利益は、同122億円減の990憶円

 

NECの2020年度第2四半期(2020年4~9月)連結業績

NECの2020年度(2021年3月期)第2四半期決算

 

売上収益は前年同期比1,340億円(9.2%)減の1兆3,150億円、営業利益は同269億円減の200億円、当期利益は同182憶円減の110憶円

売上収益は、

  • ・大型案件の減少や、ビジネスPCの更新需要の一巡に加え、マクロ経済悪化が影響したことによります。
  • ・エンタープライズ事業や社会公共事業、グローバル事業が減収となったことなどが影響しています。

調整後営業利益は、

  • ・費用節減や子会社株式売却益を計上したものの、売上収益の減少が影響したことによります。
  • ・営業利益調整の減少要因は、ビジネスPCの需要減で40憶円、前年度大型案件の反動による100憶円、5GやDX共通プラットフォームなどへの投資増で90憶円、グローバルやエンタープライズ及び日本航空電子工業の影響の大きな事業で、新型コロナウイルス感染症の影響による市況悪化で330憶円のマイナス影響
  • ・増加要因は、不採算案件の改善で31憶円、費用コントロールによる110憶円、New Normal関連の獲得で25憶円、子会社株式売却益で130憶円のプラス影響

税引前利益は同268億円減の194億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は同182億円減の110億円、親会社の所有者に帰属する調整後当期利益は同177億円減の166億円

なお、ハードウェアを含む国内受注の動向は以下の通りで、全体では前年同期比2%増としています。

  • ・社会公共事業が前年同期比78%
    前年同期にマイナンバー関係の中間サーバー更新案件があったこと、中堅中小企業向けのITサービスが市況悪化の影響を受けて減少
  • ・社会基盤事業が同122%
    ベトナム向け地球観測衛星が貢献してプラス成長となり、この案件を除いても前年実績を上回って堅調な受注環境を継続(第2四半期の受注は前年同期比41%で大幅増)
  • ・エンタープライズ事業が同88%
    前年に金融向け、流通向けの大型案件があったこと、ビジネスPCの需要減、市況悪化の影響があったが、第2四半期の受注は前年同期比△3%に回復(第1四半期は△21%)
  • ・ネットワークサービス事業が同114%
  • ・グローバル事業が同156%

 

セグメント別の業績

セグメント別の業績は以下の通りで、ネットワークサービス事業が前年同期に対して増収となっただけで、他セグメントは減収減益となり、グローバル事業は営業赤字となっています。

 

社会公共は減収減益

  • ・売上収益は前年同期比301億円(14.5%)減の1,771億円、調整後営業利益は前年同期から53億円減の46億円
  • ・売上収益は、医療向けや地域産業向けの減少に加え、ビジネスPCの更新需要の一巡により減収
  • ・調整後営業利益は、売上減により減益

社会基盤は減収減益

  • ・売上収益は前年同期比176億円(5.9%)減の2,816億円、調整後営業利益は前年同期から77億円減の166億円
  • ・売上収益は、航空宇宙・防衛向けの減少に加え、連結子会社の日本航空電子の減少により減収
  • ・調整後営業利益は、主に連結子会社で減益

エンタープライズは減収減益

  • ・売上収益は前年同期比501億円(17.4%)減の2,381億円、調整後営業利益は前年同期から73億円減の180億円
  • ・売上収益は、前年の金融や流通向け大型案件の減少、ビジネスPCの更新需要の一巡などに加え、製造業や流通・サービス業におけるIT投資抑制により減収
  • ・調整後営業利益は、売上減による減益

ネットワークサービスは増収減益

  • ・売上収益は前年同期比111億円(5.2%)増の2,255億円、調整後営業利益は前年同期から29億円減の62億円
  • ・売上収益は、連結子会社のNew Normal商材を中心に増収
  • ・調整後営業利益は、5G関連の投資増により減益

グローバルは減収減益(営業赤字)

  • ・売上収益は前年同期比240億円(9.9%)減の2,193億円、調整後営業損益は前年同期から44億円減の33億円赤字
  • ・売上収益は、海洋システムが増加したものの、ディスプレイやワイヤレスの減少に加え、KMDの一部事業の終息により減収
  • ・分野別の状況は、セ―ファーシティは市況悪化の影響に加え、買収時より見込んでいたKMDの一部事業の終息により減収、サービスプロバイダSLは前年並み、ワイヤレスSLは市場の悪化により減収、海洋システムは新規プロジェクト売上計上により増収、エネルギーは増収、ディスプレイは市場悪化の影響により減収
  • ・調整後営業損益は、費用節減も、売上減により減益

 

その他

海外売上比率:25.7%の3,375億円(前年同期:25.3%の3,663億円)

キャッシュフローの状況

  • ・フリー・キャッシュフロー:前年同期比259億円悪化の297億円
    営業活動によるキャッシュ・フロー:同414億円悪化の639億円
    投資活動によるキャッシュ・フロー:同155億円支出減の342億円の支出
  • ・財務活動によるキャッシュ・フロー:143億円の支出
  • ・現金及び現金同等物:同122億円増の3,714億円

資産、負債、資本の状況

  • ・資産:2020年3月末に対して973億円減の3兆259億円
  • ・負債:同1,797億円減の1兆8,290億円
  • ・資本:同824億円増の1兆1,969億円
    親会社所有者帰属持分:同825億円増の9,932億円
    自己資本比率:同3.7ポイント増の32.8%

 

2020年度(2021年3月期)の通期決算予想

NECの2020年度(2021年3月期)通期決算予想

 

2020年度(2021年3月期)の通期決算予想は、前回予想を維持しています。

  • ・売上収益は、前年比2.1%減の3兆300億円
  • ・営業利益は、同224億円増の1,500億円
    調整後営業利益は、同192億円増の1,650憶円
  • ・当期利益は、同100億円減の900億円
    調整後当期利益は、同122億円減の990憶円

今後の新型コロナウイルス感染症拡大を起因とする変化への対応として、以下の対策を計画しています。

  • ・新型コロナウイルス感染症の拡大を起因とするマクロ環境悪化の影響を精査(営業利益への影響は、5月期初めは約△500憶円としていたが、10月時点では約△650憶円)
  • ・各施策により約650憶円のマイナス影響を相殺(費用節減は予定通りで220憶円、New Normal需要の獲得で160憶円、株式や不動産の売却による資産圧縮で270憶円)
  • ・キャッシュマネジメントとして、継続して万全の手元流動性を確保し、資産売却については順次実施し、手元現預金とともに成長投資へと充当予定

 

セグメント別の業績予想

社会公共は減収増益

  • ・売上収益は前年同期比284億円(5.9%)減の4,500億円、調整後営業利益は前年同期から58億円増の400億円
  • ・売上収益は、消防防災・交通向けは増加も、企業向けPCや公共・医療向けITサービスの減少により、減収を見込む
  • ・調整後営業利益は、収益性改善および前年度に計上した一過性費用の減少により増益を見込む

社会基盤は減収減益

  • ・売上収益は前年同期比38億円(0.6%)減の6,750億円、調整後営業利益は前年同期から22億円減の620億円
  • ・売上収益は、若干の減収を見込む
  • ・調整後営業利益は、売上の減少により減益を見込む

エンタープライズは増収増益

  • ・売上収益は前年同期比102億円(1.9%)増の5,600億円、調整後営業利益は前年同期から79億円増の600億円
  • ・売上収益は、製造業向け、流通・サービス業向け、金融業向けいずれも前年並を見込む
  • ・調整後営業利益は、不採算案件の再発防止と費用効率化により増益を見込む

ネットワークサービスは減収増益

  • ・売上収益は前年同期比27億円(0.6%)減の4,800億円、調整後営業利益は前年同期から14億円増の320億円
  • ・売上収益は、前年度に一過性の大型案件があったものの、固定ネットワーク領域、移動ネットワーク領域の増加により前年並を見込む
  • ・調整後営業利益は、5G関連の投資増も、移動ネットワークの売上増加により増益を計画

グローバルは減収改善(営業黒字化)

  • ・売上収益は前年同期比381億円(7.7%)減の4,550億円、調整後営業利益は前年同期から252億円改善して220億円の黒字
  • ・売上収益は、サービスビスプロバイダソリューション、海洋システムなどで増加もディスプレイの非連結化により減収を見込む
  • ・調整後営業利益は、前年度に計上した一過性費用の減少、構造改革効果などにより黒字化を見込む

 

2020年度(2021年3月期)第2四半期決算と通期予想

国内電機8社の2020年度(2021年3月期)第2四半期決算と通期予想

 

参考:電機各社の決算発表

富士通 株式会社(2020年10月27日発表)

日本電気 株式会社(2020年10月29日発表)

株式会社 日立製作所(2020年10月28日発表)

株式会社 東芝(2020年11月11日発表予定)

ソニー 株式会社(2020年10月28日発表)

パナソニック 株式会社(2020年10月29日発表)

三菱電機 株式会社(2020年10月29日発表)

シャープ 株式会社(2020年11月6日発表予定)

 

 

電機とITの決算

2020.11.11 2020年度第2四半期決算と通期予想:日立製作所、東芝、三菱電機

2020.11.06 2020年度第2四半期決算と通期予想:ソニー、パナソニック、シャープ

2020.11.03 2020年度第2四半期決算と通期予想:NEC、富士通のコロナ影響

2020.10.29 2020年度第2四半期決算と通期予想:NEC

2020.10.27 2020年度第2四半期決算と通期予想:富士通

 

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