富士通の2018年度(2019年3月期)第2四半期決算は減収増益、本業は前年並みも特殊事項が影響

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先日は、NECの第2四半期(2018年4月1日~9月30日)の概況を整理しました。

NECは、前年同期に対して、売上収益と営業利益は増収増益となり、当期損益は減益したものの黒字に復活し、特にいくつかの領域で改善の効果が表れているとしています。

そこで今回は、NECと同様にICT領域中心の富士通の第2四半期(2018年4月1日~9月30日)の概況を整理します。

富士通は、前年同期に対して、売上収益は減収となったものの、営業利益と税引前利益及び当期利益は増益しました。

第1四半期同様に、本業よりも再編影響及び退職給付制度などの特殊事項が影響する内容になっています。

本業は、ほぼ前年並みの結果となり、ネットワークおよびLSIの所要減の影響を受けたものの、国内サービスを中心にカバーし、各セグメントは計画通りに進んでいるとしています。

 

富士通の2018年度第2四半期連結業績

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売上収益は前年同期比4,6%減の1兆8,345億円、営業利益は同240.2%(673億円)増の953億円

  • ・売上収益は、ネットワークやLSIの所要減の影響があったものの国内サービス中心にカバーして前年並みでしたが、PC・携帯端末事業再編で約880億円減が影響
  • ・営業利益は、本業は前年並みで、前年同期に対して673億円増益の主な内訳は、特殊事項として退職給付制度変更影響で919億円の増加の他、事業譲渡影響で約253億円減
  • ・営業利益の事業譲渡の253億円減の内訳は、ニフティのコンシューマ事業で約170億円減、PC事業で約87億円増、PC及び携帯端末事業再編影響で約170億円減

税引前利益は同97.5%(579億円)増の1,172億円、当期純利益は同86.6%(377億円)増の811億円

  • ・金融損益などで94億円の減益
    PC事業譲渡に伴う株式再評価影響で約115億の増益、前年同期の株式持合い直しに伴う売却益の反動で273億円の減益

 

セグメント別の業績

セグメント別の業績は以下の通りで、主要3セグメント全てが減収し、営業利益はテクノロジーソリューションのみが増益となっています。

テクノロジーソリューションは減収増益

  • ・売上収益が前年同期比0.1%減の1兆4,091億円、営業利益は同6.7%(30億円)増の478億円
  • ・サービス事業は増収増益
    ■売上収益が同0.6%増の1兆2,075億円、営業利益が同9.3%(40億円)増の468億円
    ■内、ソリューション/SIの売上収益が同5.8%増の4,944億円となり、公共分野の伸長、前年好調に推移した製造や流通分野も引き続き伸長したことに加え、インフラサービスからのプロジェクト移管のプラス影響約100億を除いたベースで過去最高の売上を更新
    ■一方、インフラサービスの売上収益は同2.7%減の7,131億円となり、国内は実態ベースでは若干の増収となったものの、海外は欧州や北米が低調に推移したことが影響
  • ・システムプラットフォーム事業は減収減益
    ■売上収益が前年同期比4.2%減の2,015億円、営業利益は同48.8%(10億円)減の10億円
    ■内、システムプロダクトの売上収益は前年同期比9.7%増の1,219億円となり、IAサーバが国内と海外ともに増加したことが貢献
    ■一方、ネットワークプロダクトの売上収益は同19.8%減の795億円となり、国内向け携帯電話基地局の投資抑制が継続したことが影響し、今後もキャリア向けビジネスが厳しいと考えて構造改革を進めるとしています。

ユビキタスソリューションは減収減益

  • ・売上収益が前年同期比23.5%減の2,452億円、営業損失は前年同期に対して128億円減の20億円の赤字
  • ・売上収益では、携帯端末事業の再編と個人向けPC事業が連結売上の対象外となり、事業再編影響が約880億円の減収
  • ・売上収益は、法人向けPCの販売が伸長し、再編影響を除くと約5%の増収
  • ・営業利益は、再編による減益影響は約170億円、それを除くと42億円の増益

デバイスソリューションは減収減益

  • ・売上収益は前年同期比5.5%減の2,641億円、営業利益は同68.9%(50億円)減の22億円
  • ・内、LSIの売上収益は同12.6%減の1,257億円、電子部品の売上収益は同2.1%増の1,389億円
  • ・売上収益減収はスマートフォン向けLSIの物流減が影響し、営業利益の減益はLSIのスマートフォン向け所要が低調に推移したことと為替が円高に推移したことが影響

 

その他

海外売上比率:38.4%の7,044億円(前年同期:37.0%の7,122億円)

2018年6月21日に退職給付制度を変更
富士通企業年金基金の一部制度変更を行い、これまでの確定給付型年金(DB)から第3の企業年金制度のリスク分担型制度へと移行

 

2018年度の通期決算予想

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2018年度の通期決算予想は、前回値を据え置いています。

  • ・売上収益は、前年比4.8%減の3兆9,000億円
  • ・営業利益は、同425億円減の1,400億円
  • ・当期利益は、同593億円減の1,100億円

第1四半期に退職給付制度の変更、PC事業譲渡に関する利益計上はあるものの、ビジネスモデル変革費用を含めた様々な施策を検討している段階で、特殊要因を含めても通期の業績予想の変更は行わないとしています。

 

 

2018年度(2019年3月期)第2四半期決算と通期予想

 

電機各社の決算発表

富士通 株式会社(2018年10月26日発表)

日本電気 株式会社(2018年10月30日発表)

株式会社 日立製作所(2018年10月26日発表)

株式会社 東芝(2018年11月8日発表)

ソニー 株式会社(2018年10月30日発表)

パナソニック 株式会社(2018年10月31日発表)

三菱電機 株式会社(2018年10月29日発表)

シャープ 株式会社(2018年10月30日発表)

 

 

電機とITの決算

2018.11.10 富士通の経営方針の2018年度進捗レビュー

2018.11.09 2018年度第2四半期決算:富士通

2018.11.08 2018年度第2四半期決算:NEC

 

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