ソーシャルメディア(SNS) 企業のビジネス活用のポイント 成果(効果)を検証し、適時改善する

ソーシャルメディア(SNS) 企業のビジネス活用のポイント 成果(効果)を検証し、適時改善する

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費用と労力をかけて運営する限りは、SNS活用の成果を期待するのは当然です。

ましてや、ポイント2「全社レベルで協力」となると、経営層はもとより、協力してもらっている関係部門に対して、成果をフィードバックすることで、さらに協力を得ることにつながります。

そのためには、
SNS活用の目的に合った成果基準を設定し、その状況を適時評価し、必要により活動を改善していく
ことが必要となります。

一般的なウェブサイトやブログであれば、
ページビュ(PV)数やクリック数、コンバージョン率、そして離脱率など、
一定の基準で評価しているのが一般的です。

しかしSNSでは、広告やインターネット通販を直接の目的にしている場合は別として、交流(コミュニケーション)を目的とした場合では、
交流が活発になり、その交流の輪がさらに広がる」といった成果を検証する。
ことになります。

以下では、検証についての概念を整理し、最後にFacebookページを例にして、成果検証のポイントを整理します。
なお、具体的な指標や方法論につきましては、今後整理していく予定ですが、他に検証の視点や事例などをご存知の方がいらっしゃったら教えてください。

3.SNS活用の成果を検証し、適時改善する。

SNSを「お客様とのコミュニケーションの手段」と考えると、

Webによるマーケティング戦略またはプロモーション戦略の一環として、

  • ・他のこれまでの媒体と同様、総合的に成果を検証する。
  • ・その上で、可能であれば、売り上げへの貢献、ROIからも検証する。
  • ・そして、SNSの目的に応じた検証基準を設定し、継続して精度向上に努める。

べきと考えています。

SNSを中心とした企業Webの一般的な流れを以下と想定すると、検証するポイントは

  • ・SNSへの流入、SNS自身のお客様の数
  • ・SNS上での交流の盛り上がり(活性度)
  • ・SNSから次のステップへの移行数(または移行率)

が考えられます。

  SNS ⇒ 企業ホームページ ⇒ アクション
      ネット通販サイト    (商品やサービスの購入)
        通販用SNS        (実際の店舗や施設への来場)

小売業やサービス業などの一般消費者を相手にしたB2Cビジネス企業では、商品やサービスの購入、実際の店舗や施設への来場まで追跡できれば、最終的な成果を検証することができます。

例えば、

  • ・ネット販売の仕組みがあれば、その販売実績を検証する。
  • ・イベントや特売の告知記事を、実際の店舗や施設で提示してもらうことで検証する。
  • ・Twitterでは、イベント告知の「つぶやき」に対し、店舗や施設での「つぶやき」との相関を検証する。

などが考えられますが、実際に確認するための仕組みや労力、情報発信からアクション(成果)につながるまでの時間を考慮することが必要となります。

一方、製造装置業や卸売業など企業相手のB2Bビジネス企業は、やはりブランド向上という視点での検証になると考えています。

そこは、今後の私のテーマとして、研究していく予定です。

ここからはFacebookページを例にして、成果検証のポイントを整理します。
なお内容に関しては、当記事を記述した時点で私の知りうる限りの情報であり、他の専門の方々独自の評価方法もありますし、Facebook自身の機能も随時変わっていきますので留意ください。

ファン数だけではなく、エンゲージメント率を確認する。

Facebookページを立ち上げた当初は、「いいね!」を押してもらったファンの数をいかにして増やすかが一つの評価基準とはなりますが、交流(コミュニケーション)という視点においては、ファンの数だけでは成果を測ることはできません。

そこで重要になるのが、エンゲージメント率です。

これは、一定期間内で、投稿(書き込み)した情報に対し、「いいね!」や「コメントの返信」があった数をファン数で割ったものです。

エンゲージメント率 = (「いいね!」数 + コメント数)  ファン数

 

Facebookページ関連の標準サービスとしては、ページ状態を知るのに役立つFacebook標準の効果測定ツールとして、「Facebookインサイト」と「エッジランク(EdgeRank)」があります。
なおファンを増やす方法としての「Facebook広告」に関しては、ここでは割愛します。

Facebookインサイトは、
管理しているFacebookページ、開発したFacebookアプリケーション、Webサイトへの
外部サイトからの流入(インサイト)の3種類の効果が測定できます。

一方、エッジランク(EdgeRank)は、

  • 親密スコア(affinity score)、ウェイト(weight)、タイム(time)の3つで構成されているようです。
  • ・書き込み記事ごとに、親密さや重み、経過時間から算出し、値が高い記事がユーザーのフィードに表示される確率が高くなるということです。

 そのため、Facebookページに「いいね!」を押してもらっていても、
 書き込みに対して「いいね!」やコメントをしてもらっていないと、
 エッジランクは低くなり、ファンに対して情報を伝えられなくなっていきます。

エッジランクの値は公開されていませんので、具体的な対策を検討するのは難しいですが、Facebookページの状況はFacebookインサイトで確認することができます。

  • ・「投稿表示数」でユーザーのニュースフィードに表示されている回数
  • ・「投稿への反応」で投稿が受けている評価

などを確認しながら、エッジランク(EdgeRank)向上を意識して運営していくしかありません。

参考:エッジランク(EdgeRank)の3つの構成

親密スコア(affinity score)
 書き込みした人やFacebookページ、その書き込みを見る人との親密度を表す。
 コメント、「いいね!」押す、プロフィールページを見る、メッセージする、写真
 にタグを付るなど、Facebook内でのアクションが反映されるようです。

ウェイト(weight)
 書き込みに対する反応の重み。反応が多いい書き込みは重要視される。
 「いいね!」されるより、コメントされる方が重要視されるなど、反応の質も測定
 されるようです。

タイム(time)
 書き込みされたタイミングからの経過時間。
 より新しい投稿が重要視されるようです。

ITのインパクト

 ≫ ソーシャルネットワーキングサービス(SNS) 企業のビジネス活用ポイント

   ≫ 基本的な考え

   ≫ ポイント1.活用の目的を明確にする

   ≫ ポイント2.運営体制を整備する

   ≫ ポイント3.成果を検証し、適時改善する

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