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今後、携帯インターネットもサービス化へシフトすると考える。
特に国内の携帯事業者は、保有するインフラを武器に強固な垂直統合型ビジネス構造で市場を形成してきた。しかし以下の環境変化により、この垂直統合型ビジネス構造が崩壊し、収益の源泉が新たな事業領域にシフトすると考える。
それは、これまでの一般的インターネットで見られた様に、バリューチェーンを形成する各事業領域間を結んできた技術等が、標準化・モジュール化によって各事業領域が独立し、柔軟に組み合わせることができるようになっていく。
この様な状況になると、利用者に対していかに有効なサービスを提供していくかが収益の源泉となり、携帯インターネットの世界においてもサービス化へシフトすると考える。
(1)利用環境の変化
インターネットは、これまでデスクトップでしか利用できなかったが、携帯端末の普及によりモバイル環境での利用ニーズが強くなってきている。
特に1端末で音声以外の多業務を対応したい等の利便性を追及したニーズが強くなってきている。
またコミュニケーション手段の変化・多様化、インターネット利用者の増大、個人からビジネスへの携帯端末利用の拡大等により、携帯端末利用に対するニーズも多様化している。
(2)高速・低価格の通信インフラの選択肢拡大
2005年の携帯電話事業への新規事業者3社の参入認可、2006年末の番号ポータビリティ制度の開始により、利用者の移動が容易となるため、携帯事業者は生き残をかけた過酷なサービス競争を強いられることになる。
その結果、利用者は高速・低価格の通信インフラを柔軟に選択することが可能になる。
さらにMVNOは、これまでのインターネット事業者に加え、他の業界からの携帯インターネットサービス事業への参入を加速させる。
(3)携帯端末の技術変化
現在は、携帯端末を取り巻く技術変化の過渡期であり、今後の技術動向が注目される。
特にシンビアンOS・WindowsMobile・Linux等の汎用OSの搭載、HTLM技術もCHTMLからWAP2.0への移行、JavaME・BREW・FlashLITE等の分散処理形式の携帯プラットフォーム導入があげられる。
これらの技術変化により、様々なアプリケーションの開発・導入の可能性が広まってくる。
また、無線LAN機能が搭載され、Viop・SIPスタック・インスタントメッセージ等が可能となるデュアルモード端末により、多彩な利用環境が実現できる様になる。
さらに固定と携帯をシームレスに利用できる技術(UMA)も規格化を終えて、固定と携帯の総合サービス(FMC)へと加速している。
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