このページ内の目次
拡張現実(AR:Augmented Reality)とは、
携帯端末などを利用して、実際の空間に文字や写真などの情報を重ね、あたかもその場に存在するかのように様々なデジタル情報を表示させる手法です。
ビジネス上の情報表示に加え、ゲームや観光ガイドに期待が広がっており、今後様々なサービスが拡大していきそうです。
この技術をビジネスで活用することで、これまで別々であった「実際の空間と関連する情報」とが同時に表示することができ、単に関連情報を詳しく知ることができるだけでなく、購入時のシュミレーションやイメージの具体化に役立ちます。
企業での活用例としては、名刺やカタログ、商品の配置、店舗や観光案内など、これまでとは違ったプロモーションが可能になりますが、あくまでも情報をよりリアルに伝達できるようになったにすぎません。
やはり、商品やサービスそのもも、そして利用した時どんな価値が提供できるかが大切です。
拡張現実(AR)の具体的な仕組み
1.「マーカー」と呼ばれるQRコードのようなものを対象となる空間に配置します。
そして、カメラで配置したマーカーを取り込めば、カメラに表示された現実空間上にイラスト、音声、アニメーション、文字などの情報を表示させることができます。
2.スマートフォンの機能の位置情報(GPS)やジャイロスコープ(角度を認識する機能)加速度センサを活用したアプリケーションも登場してきています。
スマートフォン市場では既に商用・実用化されており、iPhoneのAR例としては、「セカイカメラ」や「i butterfly」などがありますが、NTTdocomoやKDDIが通常の携帯電話についても採用する方針を出しています。
そして民間企業においても、ARを利用した様々なプロモーションが試行されています。
例えば、
名刺にARを取り入れて、
本人の紹介映像や、会社のプロモーション映像を表示することができます。
商品カタログに取り入れれば、
商品の活用例を紹介したり、使用方法をわかりやすく伝えることができます。
家具や電化製品のプロモーションに活用すれば、
実際の部屋を映しだし、製品を設置するシュミレーションができます。
商店街やショッピングセンター、観光地などでは、
各店舗の様々なプロモーション情報、観光場所の詳しい紹介などを実空間上に表示することができます。
以下のAR例は、実際に体験することができますので、一度試してみてください。
ソニー:ARレイアウトシュミレーター
部屋にソニー製品を置いてみよう!テレビやPCがCGで出現
https://www.sony.jp/hitokoto/ar-simulation/?s_tc=jp_ad_hito003_I_01_0003
GE:スマートグリッド技術のプロモーションサイトです。
Webカメラにマーカーをかざすことで、マーカーの位置に風力発電や太陽光発電の装置を出現させることができます。
https://ge.ecomagination.com/smartgrid/#/augmented_reality
サンリオ:ニョッキ&ペンネ
https://nyokkiandpenne.com/ar/index.html
また、IKEA社(IKEA Augmented Catalogue)がARを利用して、IKEA家具を自分の部屋に配置シュミレーションする仕組みも有名です。
ARの現状を紹介した番組
ニュースモーニングサテライト【2010.9.21 TV TOKYO】
ヘリコプターのゲーム、観光案内、名刺などの活用シーン、大学での研究状況が紹介されています。
https://www.tv-tokyo.co.jp/nms/shincyouryu/post_1338.html
経済産業省も「平成21年度ITとサービスの融合による新市場創出促進事業(e空間実証事業)」を行っています。
https://www.youtube.com/watch?v=IOqoHVYu4h8&feature=channel
ITのインパクト ≫ 拡張現実(AR)でプロモーションが変わるのか?
関連記事
前へ
書籍 成長戦略とM&Aの未来
次へ
書籍 コトラーのマーケティング3.0