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近年、「ヒト」・「モノ」・「カネ」そして「情報」と言われる様に、「情報」は重要な経営資源の一つとして位置付けられており、この「情報」を有効活用するためにはITを戦略的に活用することが必要です。
また、IT技術の進歩によりITの活用範囲も拡大し、様々な活用の可能性があります。
ITを企業経営や事業戦略にいかに反映するかが企業の競争力を決めると言っても過言ではありません。
そこで、これまでの数多くの企業に対してIT化を推進してきた経験から、ITを戦略的に活用するためには、
①経営戦略とIT、②業務プロセスとIT、③組織マネジメントとIT
を融合させることが必要です。
1.経営戦略とITの融合
経営戦略を立案する知恵とIT価値への洞察力をかみ合わせ、ビジネスモデルとして実現する仕組みを構築する。
そのためには、経営戦略立案段階において、戦略立案の視点とIT価値の深い理解とを結びつける人材が参画し、IT化戦略を組み込むことやIT投資を適時管理することが必要です。
2.業務プロセスとITの融合
ITを組み込むことにより業務プロセス間の連携ベクトルを統一し、業務プロセスの再定義や業務評価基準を再考する。
そのためには、顧客志向実現に向けた業務プロセス改革時において、ITを有効活用して蓄積された情報を分析・活用することができる様に、全社最適の視点で各業務が連携するプロセスを構築することが必要です。
3.組織マネジメントとITの融合
ITの重要性を組織メンバーひとりひとりが深く理解し、ITや新業務プロセスの価値を最大限に引き出す組織と企業文化を醸成する。
そのためには、IT活用意識や暗黙知の共有、浸透させるための水平型組織構造や累積的に進化させるための組織能力を向上することが必要です。
この「経営戦略」「業務プロセス」「組織マネジメント」の3つとITを融合することが、ITを戦略的に活用することの最低条件となります。
最終的には、「情報」という血液が企業の隅々まで行き渡り、企業内の各機能遂行を手助けする存在になることです。
ITは、そのための手段にすぎません。
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