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「セカンドライフ」といっても、リタイア後の生活のことではありません。
最近注目されているLinden Lab社の「Second Life」のことで、ネット上の三次元(3D)の仮想世界を自分の分身(アバター)が探索するサービスです。
これまでの多人数同時参加型オンラインロールプレイングゲーム(MMORPG)とは違い、「メタバース(Metaverse)」と呼ばれています。
運営するLinden Lab社は、システムと土地、通貨の「リンデン・ドル」の発行と米ドルを交換するサービスを行っています。
そこでSecond Lifeに参加したプレーヤーは、他のプレーヤーと会話したり、建物を建てたり、乗り物に乗ったり、さらにリンデン・ドルを使用して土地や乗り物や衣類の売買などの経済行為も行うことができます。
では、なぜ注目しているか以下に概要をまとめます。
1.爆発的な拡大が予想される。
- ・現在のプレーヤー数は、11月時点で約130万人です。
- ・1日に50万ドル以上が内部で取引されており、さらに拡大し続けています。
- ・MMORPGの代表格ワールド・オブ・ウォークラフト(World of Warcraft)の700万人と比べると小さいですが、毎月38%の成長を続けています。
- ・年末までには日本語版のサービスが開始される予定ですので、その勢いはさらに増す可能性があります。
2.リアルの有名企業が多く参入しています。
- ・リアルで実在する多くの企業が登場し、様々なプロモーションを展開したり、実際にネット上の商品を売買しています。
約41社のビジネスがありますが、どんどん増加しています。
- ・参加企業の広告規模は、昨年の1.9億ドルから2009年には8.8億ドルに増加するとの報告もあります。
3.リアルの米ドルと取引できる。
- ・このリンテン・ドルは変動型交換レートを設けており、10末時点で1ドル当たり273.5リンテン・ドルで取引されています。
- ・なおプレーヤーは、最初に250リンデン・ドルをボーナスとしてもらえますが、本格的に利用したければクレジットカードやペイパルで購入することになります。
参加プレーヤーは、様々なコミュニティを創り、新たな世界を楽しむことができます。
リアルの自分とは違う人格の自分を演じることもできますし、ビジネスもできます。
また、参加する企業にとっては経験マーケティングの格好の場になりますし、大学などは企業家教室や遠隔教育に利用することもできます。
このゲームをしていると、リアルの世界とネット(バーチャル)の世界との境目がなくなるどころか、新たな世界が創造されていることがわかります。
次回は、「参加企業の動向」や「今後の展開や課題」を書くことにします。
メタバース(Metaverse)
SF作家のニール・ステファンソン氏の小説「スノー・クラッシュ」の中に出てくる仮想世界の名前
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