日経BP社発表の「第4回クラウドランキング」のベストブランドとベストサービスからクラウドの動向とベンダーの取り組みを考察

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これまで、日経コンピュータとITproから「クラウドランキング」が発表されており、先日(2012年2月28日)に第4回目が発表されました。

これは、日経BP社と日経BPコンサルティングが、半年単位でアンケートをとった結果をまとめたもので、国内クラウドサービスを中心に「ベストサービス」と「ベストブランド」を独自に認定しているものです。

「ベストブランド」では「認知度」に加え5項目でイメージ調査し、
「ベストサービス」では、7部門それぞれに個別項目で調査し、
総合スコアが算出されています。

そこで当ブログでは、「第4回クラウドランキング」の「ベストブランド」を中心に、クラウドの動向と本調査での注目ベンダーを個人的に考察することにします。

これまでの発表結果も、各回都度のアンケートに対する主観的な評価であり、相対的な確認にとどまりますが、市場の認識を知る上で大いに参考となります。

なお、詳細を確認したい方は、日経コンピュータ(2012.3.1号)をご覧ください。

企業がIT化を進める際には、もはやクラウドサービスの活用を検討するのが常となってきている現在において、クラウドベンダー各社は現状に加え

  • ・グーグル、セールスフォース、アマゾンをはじめとする新興ベンダーは、企業への導入支援充実とパートナーの拡大、あるいは現状の強みをさらに強化しエンドユーザにダイレクトに展開
  • ・国内大手メーカやサービスベンダーは、サービス内容の充実から総合力を拡充の方向にあると考えます。

これに対し中堅中小ベンダーは、

  • ・独自の得意業務をSaaSとして提供するか、他クラウドサービスのパートナーとなるなどがありますが、
  • ・やはり個別企業の状況に応じて、IT化を総合的に支援する役割が重要となります。

クラウドサービスは、IT化実現手段の一つ。

企業が抱える課題解決に向け、企業側への導入(オンプレミス)システムとクラウドサービスを組み合わせ、全体最適の視点でIT化を支援することが必要となります。

ベストブランド」では、「認知度」に加えて以下の5項目でイメージ調査し、総合スコアを算出しています。
・調査項目
 信頼性、技術力、実績、提案力、マーケティング力

 

過去4回を通して概観すると、以下の傾向が見てとれます。

・上位ブランドでは、順位変動はあるものの顔ぶれは定着してきた。
・グーグル、セールスフォース、アマゾンをはじめとする新興クラウドベンダー対、
日本IBM、富士通、NEC、日立などの国内大手メーカや他大手サービスベンダーとの激しい争いが続いている。
・新興ベンダーは「認知度」に加え、「技術力」「実績」が突出しているのに対し、国内ベンダーはバラツキなく、全5項目で均一(総合)評価結果となっている。

 

そして、今回の「第4回クラウドランキング」から見えてくる【動向】、各ベンダーの強み項目を【注目】として、その概要を以下にあげます。

【動向】

今回ベストブランド14社(前回12社、日立とNTTコムウェアが新たに選出)

【注目】

  • ・グーグルの「認知度」「技術力」「マーケティング力」
  • ・セールスフォースの「信頼性」「実績」「提案力」
  • ・ヴイエムウェアの「技術力」「実績」
  • ・日本マイクロソフトの「認知度」「マーケティング力」
  • ・アマゾンの「実績」、日立の「信頼性」、NTTコムウェアの「認知度」

 

「ベストサービス」の7部門の個別項目

ベストサービス」では、以下の7部門それぞれ個別項目で調査し、総合スコアを算出しています。

今回特徴的なのは、評価項目の内「実績」ポイントが全ての部門で増えており、クラウドサービスの活用が活発になっていることがわかることに加え、実績が増えることでサービス内容や料金などが充実していくことへつながると期待できます。

なお「ベストブランド」同様、各部門別の【動向】及び【注目】の概要は、以下の通りです。

 

部門別上位5位までのベンダーとサービス

 

クラウド基盤サービス部門

【動向】

  • ・リソースの拡張性や課金体系及び契約形態の柔軟性
  • ・既存システムからの移行のしやすさ

【注目】

  • ・アマゾンの高評価、IDCフロンティアの「契約と実績」、SCSKの「料金」、
  • ・NECビッグローブの「契約」、日立の「信頼性」

 

パブリッククラウド導入支援サービス部門

【動向】

各社が導入支援事業の強化 → 自社技術者の増員

【注目】

日立及び日立ソリューションズの「保守運用支援」、TDCソフトの「サービス内容」

 

プライベートクラウド構築支援サービス部門

【動向】

システム構築に向けたハードやソフトの充実、大手ベンダーの安定強み、「提供要員」「料金」「実績」で平均点上昇

【注目】

日立やNTTコミュニケーションズ及び富士通の「料金」

 

データセンター部門

【動向】

  • ・利用できるネットワーク回線、付加サービスの充実
  • ・国内センター拠点数の増加

 

その他

汎用業務系SaaS部門:ERP、人事、CRMなど

【動向】上位ベンダーの顔ぶれに変化なし

【注目】ネットイーストの「保守」

汎用情報系SaaS部門:Web会議、eラーニング、セキュリティなど

【動向】ソーシャルグループウェアと日本ユニシスが新たにベストサービス入り

特定業種業務向けSaaS部門:金融勘定系、電子カルテ、自治体向けなど

【動向】上位ベンダーの顔ぶれに変化なし

【注目】インターネットイニシアティブの「信頼性」「保守サポート」

 

参考

関連する当ブログ記事

・2012.3.13 Amazon Web Services(AWS)の動きに注目!

・2010.5. 8 IT業界にとってのクラウド事業

 

クラウドランキング

実績の大手が地力みせる、「第4回クラウドランキング」を発表
 2012年2月28日、日経コンピュータ/ITpro

クラウドベンダー イメージ調査の概要

日経BP社と日経BPコンサルティングが、日経コンピュータやITproをはじめとする日経BP社のIT系メディア、および日経ビジネスオンライン読者、日経BPコンサルティングが所有する調査モニターを対象に実施。

・第1回クラウドランキング:日経コンピュータ(2010.9.29号)
 調査期間:2010年7月21日~8月20日、有効回答数:12,632人

・第2回クラウドランキング:日経コンピュータ(2011.3.3号)
 調査期間:2011年1月4日~1月24日、有効回答数:8,374人

・第3回クラウドランキング:日経コンピュータ(2011.9.29号)
 調査期間:2011年7月6日~7月25日、有効回答数:7,349人

・第4回クラウドランキング:日経コンピュータ(2012.3.1号)
 調査期間:2011年12月20日~2012年1月20日、有効回答数:7,955人

 

IT業界の今後 ≫ 日経BP社発表「第4回クラウドランキング」からの考察

 

 

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