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意味ズレ統合モデル(MGIM)の全体像

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2026年06月29日
これまで、意味のマネジメントとリーダーシップとは切り離して語ることはできない理由を明らかにし、意味のズレが生じるレベルと機能的な要因、リーダーがズレを縮小・解消するための取り組みを提案しました。
また、リーダーシップとは、「個人レベルと組織レベルの意味づけのズレを検出し、翻訳し、対話を通じて統合するプロセス」と定義しました。
そこで、独自の組織理論(変革フレームワーク)として「意味ズレ統合モデル(MGIM:Meaning Gap Integration Model)」、MGIMの成熟度や意味の進化を測定する「MGIM成熟度尺度(MGIM-MS:MGIM Maturity Scale)」を提唱し、その内容を詳しく解説してきました。
- ・MGIMは、「異なる意味づけをどのように調整し、共有可能な行動へと統合し、新たな意味をつくるのか」という循環プロセスで、統合 → 新たな検出 → 対話 → 翻訳 → 統合… と、一度で終わるものではありません。
- ・MGIM-MSは、MGIMを構成する4つのプロセス単位に成熟度を測定することにより、現状を確認し、対応策を実施するうえで役立つだけでなく、見えない能力を可視化でき、改善を偶然ではなく設計可能にし、組織進化を「再現可能」にします。
そして、「意味ズレ統合モデル(MGIM)」で統合された意味は、次の「意味の再創出(統合された意味)」に連動します。
- ・統合された意味は、「意味の再創出(統合された意味)」内で「協働行動」として表れ、協働行動は「組織学習」を生み出します。
- ・組織学習は「アイデンティティを更新」し、更新されたアイデンティティは次の意味づけを形成します。
「意味ズレ統合モデル(MGIM)」から「意味の再創出(統合された意味)」に至るプロセスは一度で終わるものではなく循環させることにより、組織を累積的に進化させます。
「意味の再創出(統合された意味)」では、協働行動(行動が揃う)、組織学習(理解が変わる)、アイデンティティ更新(自己定義が変わる)という一連のプロセスを経て、新たな意味を創出します。
この「正の循環プロセス」で新たな組織現実として再構成しますが、一方では「失敗ループ」に陥らないよう注意しなければなりません。
そこで今回は、「失敗ループ」と「回復モデル」、「意味の停滞」を招く原因と対応策を定義します。
意味の停滞とは、新たな意味形成が組織内で継続的に生成されない状態となることです。
協働行動・組織学習・アイデンティティ更新の連鎖が断絶し、新たな意味形成が継続して創出されない状態です。
「協働行動が起きない場合」「学習が制度化されない場合」「アイデンティティが固定化する場合」の3つの失敗パターンにおける対応策を具体的に示します。
意味の再創出(統合された意味)の展開
協働行動を繰り返す過程においては、さまざまな成果が生まれ、それをさらに改善し、より強化することを繰り返す中で、多くの学習が得られます。
組織学習はアイデンティティを更新しますが、学習してもアイデンティティは変わらない場合もあります。
それを防ぐためには、学習の制度化、成功(失敗)体験の共有、価値の言語化などにより、継続的な取り組みが必要です。
そして、以下の代表的な指標を使用するなどして、各プロセスの進捗を定期的に管理し、必要があれば是正することが重要です。
- ・協働行動 :部門横断の活動率
- ・組織学習 :知識共有頻度
- ・アイデンティティ:共有価値一致度
「失敗ループ」と「回復モデル」

「意味の再創出(統合された意味)」は、「行動 → 知識 → 自己理解」の「正の循環プロセス」で新たな組織現実として再構成しますが、一方では「失敗ループ」に陥らないよう注意しなければなりません。
意味の停滞とは、新たな意味形成が組織内で継続的に生成されない状態となることです。
協働行動・組織学習・アイデンティティ更新の連鎖が断絶し、新たな意味形成が継続して創出されない状態です。
この失敗ループに陥らないようにするためには、「意味ズレ統合モデル(MGIM)」の循環プロセスを活用した「回復モデル」が効果的です。
失敗ループ
意味統合
↓
(失敗)協働行動不成立 → (失敗)学習非制度化 → (失敗)アイデンティティ固定化
↓
意味停滞
回復モデル
停滞検出 → 意味の再対話 → 役割の再翻訳 → 再統合
「意味の停滞」を招く原因と対応策
「意味の再創出(統合された意味)」の3つのプロセス(協働行動・組織学習・アイデンティティ更新)はそれぞれ独立しているのではなく、連動して成り立ちます。
そのため、協働行動が起きなければ学習が成立しないし、アイデンティティも変わりません。
それは、意味の進化が止まることであり、「意味の停滞」につながります。
そこで、「協働行動が起きない場合」「学習が制度化されない場合」「アイデンティティが固定化する場合」の3つの失敗パターンにおける対応策を示します。
協働行動が起きない場合
この原因は、「意味は共有されたが責任は共有されていない」ことにあり、多くの組織では「理解はあるが行動はない」という状態になります。
想定では以下のどれかが起きており、本質的な原因は「役割の未翻訳」で、意味が行動形式に変換されていません。
- ・役割が曖昧である。
- ・成果責任が個人単位となっている。
- ・部門間の利害が衝突している。
- ・心理的安全性が欠如している。
そのための対応策は、以下が考えられます。
- 意味から行動の「役割翻訳」を義務化する。
例えば、「何をやめるか」「何を始めるか」などを明文化する。 - 個人評価ではなく協働単位で評価する。
例えば、部門横断案件数や共同成果率などの協働KPIで管理する。 - 最初の成功体験を設計する。
例えば、小さな協働成功でも公的に評価して、組織内で周知する。
学習が制度化されない場合
この原因は、「経験が記憶に変わらない」ことにあり、多くの組織では「行動したことが残らない」という状態になります。
想定では以下のどれかが起きており、本質的な原因は「振り返りの欠如」で、学習が制度化されていません。
- ・振り返りがない。
- ・記録がない。
- ・標準化されていない。
- ・教育が繰り返されていない。
そのための対応策は、以下が考えられます。
- 振り返り制度を義務化する。
例えば、「成功や失敗したこと」「想定外だったこと」「次はどうするか」などを、関係者全員で共有する。 - 制度化する。
例えば、「経験→文書化→教育」を制度化する。 - 成功だけでなく失敗も共有する。
失敗こそが最大の学習となる。
アイデンティティが固定化する場合
この原因は、「成功体験が神格化してしまう」ことにあり、多くの組織では「過去の成功体験が自己を正当化し、変化することを拒否する」という状態になります。
想定では以下のどれかが起きており、本質的な原因は「組織の硬直化」で、変化に対する拒否反応が起きています。
- ・「我々はこういう会社である」と固定化している。
- ・異論を排除している。
- ・新しい意味を拒否している。
- ・外部情報を無視している。
そのための対応策は、以下が考えられます。
- アイデンティティを暫定化する。
例えば、自己を固定化するのではなく、「現時点では」と仮説形にする。 - 外部の視点を取り入れる。
例えば、顧客レビューや外部評価、第三者との対話などを制度化する。 - アイデンティティ再確認イベントを意図的に実施する。
例えば、「我々は何者か」を定期的に再定義する場を設ける。
今回は、「失敗ループ」と「回復モデル」、「意味の停滞」を招く原因と対応策を定義しました。
特に、「協働行動が起きない場合」「学習が制度化されない場合」「アイデンティティが固定化する場合」の3つの失敗パターンにおける対応策を具体的に示しました。
失敗ループに陥らないようにするためには、「意味ズレ統合モデル(MGIM)」の循環プロセスを活用した「回復モデル」が効果的です。
参考
意味を共に創る「意味ズレ統合モデル(MGIM)」
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