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リ・ポジショニング戦略
ジャック・トラウト 、スティーブ・リブキン(著)
宮脇 貴栄(訳)
出版社:㈱翔泳社
時代は変わった。市場も変わった。あなたはどうか?
競争の激しい困難な時代がやってきた。
過ちの代償は高くつき、一度逃した顧客を取り戻すのは並大抵ではない。
「ポジショニング」から約30年。今や「競争」「変化」「危機」の真っ只中。
- ・ライバルを蹴落とし、競争に勝つために
- ・あなたの頭の中の認識を、変化に適応させるために
- ・マクロとミクロの危機に対し、顧客の頭の中にある価値や概念に近づけるために
リ・ポジショニングで対応すべきである。
1980年、今やマーケティング理論の一つとして使われている「ポジショニング」という考え方を編み出した著者が、既存商品や企業のイメージを刷新(リ・ポジショニング)するための戦略を解説しています。
「ポジショニング」について改めて復習でき、そして今だからこそ「リ・ポジショニング」の必要性と考え方について参考になりました。
個人的な希望を言えば、
現状のポジショニングから「リ・ポジショニング」する上で、その視点や考え方、そして実践方法など、もう少し掘り下げて解説して欲しかったです。
「ポジショニング」と「リ・ポジショニング」
ポジショニングとは、
- ・潜在顧客の脳の中にある自分自身のイメージを、他と差別化すること。
- ・コミュニケーションの過程で脳が行ったさまざまな活動の結果でもある。
リ・ポジショニングとは、
- ・自分自身やライバルに対して抱いている自分の認識を、少しずつ改めていくこと。
- ・その認識が自分自身に対するものでも、ライバルに対するものでも、それを改めるための戦略を成功させるには、脳がどのように動くか、人はどのように考えるかを理解しなければならない。
顧客の脳の中に既に位置づけられている「ポジション」を、時代やビジネス環境の変化にどのようにして合わせ、「リ・ポジション」するかについて考えるヒントを与えてくれました。
リ・ポジショニングの方法
人々の認識にみずからを適合させていくこと。
人の心を変えようとするのはリ・ポジショニングとは正反対の行為で、その人が持っている認識に逆らうこと。
何か全てをリセットして一から再出発するのではなく、あくまでも現在の延長線上で考えなければならない。
無理に力を入れて相手を引っ張るのではなく、相手の力を応用する形で体勢を変える。その地道な活動を継続しなければならない。
シンプルな解法であればこそ、消費者に受け入れられやすく、企業や組織も実行し継続がしやすくなるのではないかと思います。
モノと情報があふれかえる現代社会で、マーケティングの成否の鍵を握っているのは「ポジショニング」、すなわち消費者の頭の中に商品の的確なイメージを築き上げることができるか否かである。
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