書籍 グローバル・イノベーション

書籍 グローバル・イノベーション

このページ内の目次

グローバル・イノベーション
日本を変える3つの革命

藤井 清孝(著)
出版社:朝日新聞出版

グローバル・イノベーション

日本再生に真に必要なイノベーションとは何か?

国際的な地位が低下し続けている日本の企業・ビジネスマンに求められる真のイノベーションとは何か?

マッキンゼーを経て、ハーバードMBA修了後、ボストン投資銀行勤務

SAP、ルイ・ヴィトン、ベタープレイスなどのグローバル企業の日本法人トップを歴任し、現在も世界で活動する著者が、日本の再生に必要な3つの革命的イノベーションを提言されています。

前著「グローバル・マインド 超一流の思考原理」が、グローバルで活躍していくための人材像を提言されたのに対し、本著では、世界で存在感が薄れてきた日本の構造的な課題を指摘し、再びグローバルで活躍するための方向性を提言されています。

特に、かつての日本の「強み」が現在では「足かせ」になっている状況、デジタル化やグローバル化進む中で、個人にとっても、組織や企業のリーダーとっても、今後の取組みへのヒントとなる一冊でした。

日本を強くするための「主役交代」や、「新しいプレーヤーによるイノベーション」を仕組みとして定着させるためには、企業単位ではなく、業界単位、さらには国家単位での「最適化」が必要とし、3つのイノベーションを提言されています。

1.ビジネスモデル・イノベーション

日本企業の競争力向上のためには、技術のみならず、オープンな環境でも収益を確保し続けられるビジネスモデル自体のイノベーションが必要である。

2.ガバナンス・イノベーション

「新陳代謝」のサイクルを仕組みとしてつくり込むことで、既存の組織も緊張感で強くなり新規参入組と健全な競争が生まれる。

3.リーダーシップ・イノベーション

要素技術や個々の現場の問題ではなく、大きな仕組みをつくる責任を担うべきリーダーシップが必要である。

ビジネスモデル・イノベーションのケーススタディとして、著者が日本とアジア代表であるベタープレイス社の「電気自動車のインフラサービス事業」を例に、新しいビジネスモデルの可能性を紹介されています。

やっと勝つことのできたチームと、勝つ仕組み自体をつくり込んだチーム

その違いは大きい

  • ・日本の強みを活かし、競争優位を持ち続けるビジネスモデルの革新
  • ・危機感の薄い日本の国民性に対し、ガバナンスを構築し当事者意識を醸成
  • ・グローバル化の中で活躍するための次世代リーダーのあり方

日欧米の企業のトップとして活躍されている著者だけあって、グローパルの視点での考察は私なりに参考になりました。

前著:グローバル・マインド 超一流の思考原理

前例のないことに挑戦する力や既存の枠組みを変える構想力の欠如など、日本が世界での存在感が薄れてきた要因とし、ご自身の体験をもとに、グローバルで見た日本の人材の課題と対応策を考察されています。

トップに戻る

関連記事

前へ

ベンダー(ERP)選定プロジェクト開始 -B社の奮闘記- IT化ありきで話しを進めていない

次へ

書籍 EXIT-売却-

Page Top