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今や変革が必要な時代、個々の業務の活動を管理することも必要かもしれませんが、その前に必要なことがあると思います。
- ・部下達に、「業務全体の方向、目的や求めている期待」を示す。
- ・部下達が、「仕事をしたくなる(やりやすい)環境」を整える。
- ・そして、「部下達自身が、自分で仕事をするプロセス」を刺激する。応援する。
そのためには、「ビジョン型リーダ」であり、「模範型リーダ」でありたいと、私は思います。
部門を預かる立場であれば、トップの想いを部下達に伝え実行してもらうための「つなぎ役」としての存在でもあるべきだと思います。
戦略管理会計システムにおいて、ABC/ABM、またBSCがあります。
いづれも「活動」を細分化して管理/コントロールしようとする考えで、否定するわけではありません。
しかし、個々の活動を洗い出して、管理することに重点をおくべきではないし、それを想像させるマネジメントはすべきではないと思います。
ABC(活動基準原価計算:Activity-Based Costing)は、製品戦略に役立たせるために、より正確な製品原価計算として構築されました。
その後、プロセス・マネジメントを通じて活動基準原価管理(ABM:Activity-Based Management)へと発展してきました。
このABMとは、「顧客によって受け取られる価値及びこの価値を提供することによって達成される利益を改善するための経路として、活動の管理に焦点を合わせる」と定義されています。[Raffish and Turney,1991,pp.57~58]
そしてABMによる継続的改善プロセスは、「活動分析⇒コストドライバー分析⇒業績改善」となり、
このプロセスの結果、活動原価を削減するための方策がとられるべきとされ、方策には「非付加価値的活動を削減する」と「付加価値的活動を効果的に遂行する」があります。
一方、ABMの利用領域を業務改善ABMと戦略的意志決定ABMと区別されています。[Kaplan and Cooper,1998,pp.4~5]
- ・業務改善のためのABM(事を正しく行う) = 活動をより効率的に行う
- ・戦略的意志決定のためのABM(正しい事を行う) = 遂行すべき活動の選択
さらに、事業戦略管理会計において、戦略遂行のためのマネジメントコントロール・システムとして「バランス・スコアカード(BSC:Balanced Scorecard[Kaplan and Norton,1996])」があります。
そこでは、戦略目標を最終的に財務指標で表しつつ、組織の階層が下がって現場に近づくに従って、戦略達成のための目標を非財務指標で変換していく。
この財務指標と非財務指標とを結ぶのが「活動」という概念です。
これらの手法も必要だと思います。
しかし、「管理に重点を置きすぎ」たり、「管理はしても対策を講じない」等で、部下達のモチベーションを下げるようなことは、絶対に避けるべきだと思います。
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