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ビジネスや経営環境は、これまで以上の速さで変化しています。
その中で、企業は周囲の変化のスピードよりも速く自己改革をして、競争優位を築くことが必要です。
そのためには、「変革を推進するリーダー」が必要です。
そこで、状況に応じて以下のリーダーシップ・スタイルを選択し、経営環境の変化に柔軟に対応し、ビジョンを実現しいかなければなりません。
EQ理論を世間に広めた心理学者のダニエル・ゴールドマン氏は、部下に共感できる共感型リーダーやビジョン型リーダーといって、仕事にまつわる夢を部下と共有できる様なリーダーが必要であると論じています。
そのためには、個人やチームから発する様々なサインを読み取り、即座に必要なリーダーシップ・スタイルに切り替えることが必要です。
そして、チームのメンバーの共鳴を醸成するために、「ビジョン型リーダーシップ」「コーチ型リーダーシップ」「関係重視型リーダーシップ」「民主型リーダーシップ」の4つのリーダーシップ・スタイルを操る。
さらに、必要に応じて「模範型リーダーシップ」や「強制型リーダーシップ」の良い面を利用して、緊急の指示を与えることが必要と考えます。
1.ビジョン型リーダーシップ
信頼されているリーダーが、ビジョンを表明し、部下を心から奮い立たせる。
①共鳴の起こし方:共通の目標達成に向けて、チームのメンバーを動かす。
②適用する状況 :変革のための新たなビジョンが必要な時、明確な方向性が必要な時
2.コーチ型リーダーシップ
リーダーは部下育成を優先し、部下の自覚にもとづいて目標を達成する。
①共鳴の起こし方
メンバー個人の希望をチームの目標に結びつける。
②適用する状況
メンバーの長期的才能を伸ばし、パフォーマンス向上を支援する時
3.関係重視型リーダーシップ
リーダーは、部下の感情やニーズを優先する。
そして、リーダーは部下を満足させ、チームの共鳴を引き出す。
①共鳴の起こし方
メンバーと人間関係を作り、調和する。
②適用する状況
亀裂を修復する時。ストレスのかかる状況でモチベーションを高める時、結束を強める時
4.民主型リーダーシップ
リーダーは部下の考えを聞き、チームワークで目標を達成する。
①共鳴の起こし方
メンバーの提案を歓迎し、参加を通じてコミットメントを得る。
②適用する状況
賛同やコンセンサスを得たい時、メンバーから貴重な提案を得たい時
5.模範型リーダーシップ
リーダーは、高いレベルのパフォーマンスを目指して手本を示し、部下にも同じ事を求める。
①共鳴の起こし方
困難な、やりがいのある目標達成を努力する。
②適用する状況
モチベーションも能力も高いチームから、高いレベルの結果を引き出したい時
6.強制型リーダーシップ
リーダーは、命令に即座に従うことを要求する。
部下に裁量権を与えず、あらゆる状況を厳格に支配する。
①共鳴の起こし方
緊急時に対応するため、明確な方向性を示す。
②適用する状況
危機的状況が発生した時。問題のあるメンバーに指示する時
企業は、優れたリーダーシップとマネジメントを備え、この両方をバランスさせなければなりません。
リーダーシップは、共有された目的を達成するための改革、成果を生み出す先導者、部下や後輩との間の影響関係です。
そこで、リーダーシップにとって重要なのは、「スタイル」よりも「質」です。
時代を超えた普遍性を持ち、異なる文化や業界においても通用する、リーダーの行動の本質こそが重要であると考えます。
表面的で、安易な戦術は、役に立ちません。
EQ[Emotional Quotient(Intelligence)
情動知能]は、米国エール大学心理学部教授ピーター・サイロベイ博士とニューハンプシャー大学心理学部教授ジョン・メイヤー博士によって1989年に論文発表。
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