このページ内の目次
在宅勤務を含めたテレワークは一般に、労働者が仕事と生活の調和を図りながら、その能力を発揮して生産性を向上させることを可能とするものとして一定の評価を受けている勤務形態であると言えます。
しかし、労働者の勤務時間帯と日常生活時間帯が混在せざるを得ない働き方であること等、これまでの労務管理では対応が難しい面もあることから導入をためらう事業主もあると考えられます。
総務省調査や国土交通省調査等から考慮すると、テレワークの円滑な導入に向けた課題は以下の通りと考えられます。
①労働者の労働時間や健康等の「労働者の管理」を適正に実施する。
②「労働者の評価」を適正に実施する。
また労働者からも同様の課題があげられると考えられます。
なおこれらの課題は、いわゆる非雇用の就業形態である「在宅就業」も含め勤務時間帯と日常生活時間帯が混在せざるを得ない働き方に共通する点でもあります。
今後はこれらの働き方が、その長所を生かして次世代の就業形態として普及定着させるための課題を明確にして対策を講じていくことが必要です。
そこで在宅勤務を含めたテレワーク制度を導入するか否かは、基本的には事業主が労働者等の意向を踏まえ、業務の内容や事業場における業務の実態等を勘案して判断することが必要です。
特に仕事と生活の調和等の観点からテレワークを希望する労働者の存在等を随時把握し、在宅勤務の可能な業務の検討などを進めることが必要です。
導入に当たっては、労働基準法等の労働法の適用に留意するとともに、上記課題の解決方策について、労働者の合意を得て適切なテレワークの導入及び実施に努めることが必要であると考えられます。
テレワークに関する考察
2.テレワーク導入に向けての課題
関連記事
前へ
テレワークの現状と推進の意義
次へ
労働法適用のポイント