「主要国の平均寿命と高齢化の推移」世界的に高齢化が進む中、高齢になっても働けますか?

「主要国の平均寿命と高齢化の推移」世界的に高齢化が進む中、高齢になっても働けますか?

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今回は、前半で「主要国の平均寿命」、後半で「高齢化」の推移について整理します。

世界的に平均寿命が延び、高齢化が進むことが予測される中、多くの人は「収入がほしい」ために高齢になっても働かざるを得ない状況が来そうです。

自分の得分野(強み)を確立し、働き方も変革する。

健康に留意しながら、今からでも準備しておくことが必要です。

データは、前々回と同じ国際連合経済社会局人口部が発表している「人口推計の2010年改訂:World Population Prospects, the 2010 Revision」の中位値(MEDIUM)を中心に使用し、内閣府や国立社会保障・人口問題研究所などの調査結果からも補足します。

主要国の平均寿命

  • ・先進国も新興国も、平均寿命は今後延びていくと予測しています。
  • ・男性より女性の平均寿命が長く、日本をはじめ先進国では2010年には80歳を超えている国もあり、2100年には90歳に達す国(日本、アメリカなどの女性)も出てくると予測しています。
  • ・新興国の平均寿命は、先進国と比較して総じて短く、その多くはアフリカの国々となっています。

総人口に占める「65歳以上の人口」の割合で、7%以上14%未満を「高齢化社会」、14%以上21%未満を「高齢社会」、21%以上を「超高齢化社会」と言います。

そこで、「高齢化社会」から「高齢社会」(総人口に占める「65歳以上の人口」の割合が7%から14%)になるまでの年数を確認すると、以下の通りとなっています。

「高齢化社会」から「高齢社会」

  • 欧米は、長期間かけて高齢化
    ドイツで40年、アメリカで72年、フランスで126年など、長期間かけて高齢化が進んでいます。
  • アジアの主要国は、短期間で高齢化
    韓国では18年、日本で24年、中国で25年と、短期間で高齢化が進んでいます。
内閣府「平成24年度 高齢化白書」

内閣府「平成24年度 高齢化白書」で確認しても、多少の数値の差異はあるもの、同様の傾向となっています。

日本の年齢別人口の推移

さらに、日本の年齢別人口の推移を、内閣府「平成24年度 高齢化白書」で確認すると以下の様な状況です。

  • ・日本の総人口は、減少過程に入っており、2048年には1億人を下回り、2060年には8,674万人となる見込みです。
  • ・一方、高齢層(65歳以上)の人口は増加し続け、2042年には3,878万人でピークを迎え、以降減少傾向をなります。
  • ・高齢層の割合は、2010年の23.0%以降も増加し続け、2060年には39.9%に達する見込みです。

高齢者の生活と意識に関する国際比較

世界中の国々が、平均寿命が延び、高齢化も進む中で、高年齢になっての生きがいや生活のための収入確保に対する考え方も変えていかなくてはなりません。

ちょうど、内閣府 第7回「高齢者の生活と意識に関する国際比較調査」(平成23年度)に、就業に関する意識調査の結果がありましたのでご紹介します。

この調査は5年ごとに過去6回(昭和55年度、60年度、平成2年度、7年度、12年度、17年度)行われてきており、60歳以上の男女個人(施設入所者は除く)を対象に、1,000サンプル回収を原則として調査員が個別面接で聴取調査したものです。

就業希望
  • ・「収入がほしい」という理由が高いのは日本(男性:48.4%、女性:58.6%)と韓国(男性:68.4%、女性:69.0%)で、続いてアメリカ(男性:43.2%、女性:47.4%)とドイツ(男性:42.1%、女性:52.8%)、スウェーデンにいたっては男性が21.8%で女性が24.4%(「仕事がおもしろい」が50%前後でトップ)となっています。
  • ・男女差においては、日本とドイツ以外は意識の差は大きくないようです。
    日本とドイツでは、女性の方が「収入がほしい」、男性は「体によい」という意識が強い傾向にあります。
非就業希望
  • ・「健康上の理由」が最も高いのが日本(男性:50.6%、女性:56.3%)と韓国(男性:58.1%、女性:67.5%)です。
    両国とも、年齢が高くなるほど「健康上の理由」で就業できない傾向が高くなっています。
  • ・これに対して、他の3ヶ国は「仕事以外にしたいことがある」という理由がトップとなっています。
    アメリカ(男性:53.1%、女性:47.2%)、ドイツ(男性:42.9%、女性:32.2%)、スウェーデン(男性:58.8%、女性:54.9%)
  • ・就業したいけれど「健康上の理由」で就業できない日本と韓国に対し、「やりたいこと」や「生きがい」を行って過ごすアメリカ、ドイツ、スウェーデン、という構図が見えてきます。

このように、調査年を経るたびに就業率や就業意欲が高くなってきたのは,「収入がほしい」という理由が大きく、それ以外では「仕事がおもしろい」「体によい」といった生きがいや健康を重視する傾向もあるようです。

しかし、就業したくても「健康上の理由」で就業できないという残念な現実もあります。
特に日本や韓国に割合が高いのは、働き盛りの時に無理をしたり、ストレスが高い状況が続いたのが要因かもしれません。

日本においては、年金支給開始年齢の引き上げや景気低迷、グローバル経済の著しい変化、そして「少子高齢化」と「人口減少」の急速な同時進行などが待ちうけており、多くの人は「収入がほしい」ために高齢になっても働かざるを得ない状況が来そうです。

 

働くとしても、高齢になると体力も気力も衰えてきますし、単純作業は海外の低賃金の人たちや機械に移行していきます。

自分の得分野(強み)を確立し、働き方も変革する。

健康に留意しながら、今からでも準備しておくことが必要です。

参考

書籍『ワーク・シフト 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図』
リンダ・グラットン(著)、池村 千秋(翻訳) 、出版社:プレジデント社(2012/7/28)

当サイトでのご紹介記事

参考:平均寿命や高齢化に関する主なサイト

国際連合経済社会局人口部
「World Population Prospects, the 2010 Revision」

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Tables in EXCEL-Format Population

Tables in EXCEL-Format Mortality

総務省

統計研修所 総合統計書

政府統計(e-Stat)

国立社会保障・人口問題研究所

Home

人口統計資料集

Ⅱ.年齢別人口
 「表2-18 主要国の65歳以上人口割合別到達年次とその倍加年数」

Ⅴ.死亡・寿命
 「表5-17 世界主要地域の平均寿命:1950~2100年」
 「表5-19 平均寿命の高い国:1950~55,2010~15,2050~55,2095~100年」

内閣府 第7回「高齢者の生活と意識に関する国際比較調査」(平成23年度)

・調査対象:60歳以上の男女個人(施設入所者は除く)

・調査方法:1,000サンプル回収を原則として調査員が個別面接で聴取調査

・調査実施時期
 日本:平成22年12月~平成23年1月
 アメリカ:平成22年11月~12月
 韓国:平成22 年10月~11月
 ドイツ:平成22 年10月~12月
 スウェーデン:平成22年10月~11月

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