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9日、Googleが動画共有サイト運営企業のYouTube(ユーチューブ)の買収を発表しました。
買収は株式交換で実施し、総額16億5,000万ドル(約2,000億円)で、年内に手続きを終える予定です。
Googleは昨年も1億3,000万ドルを使って15社を買収し、今回YouTubeを買収しました。
検索とういう入り口を押さえ、様々なサービスを揃えてきており、そして今回動画を押さえてメディア業界をも変える勢いです。
時価総額が約1,250億ドルのGoogleにとって、この買収の狙いはどこにあるのでしょうか。
動画共有サイトとは、インターネット利用者が自分で撮影したビデオ映像などを投稿し、他のネット利用者が見られるようにしたウェブサイトです。
しかし、投稿される映像の一部には、テレビ番組や映画などの著作権で保護された動画も含まれており、テレビ局などが反発する動きがあるのも事実です。
特にYouTubeへの投稿数は、一日65,000本に達しており、閲覧者数のシェアは以下の通りです。
昨年買収したマイスペース・ドット・コムと今回の買収を合わせると、米国で80%近いシェアになる見込みです。
- ・ユーチューブ :約46.0%、マイスペース・ドット・コム:約21.2%
- ・グーグルビデオ:約11.0%、MSNビデオ:約6.8%、ヤフービデオ:約5.6%
両社ともネット広告で大部分の収入を得ていますが、違ったビジネスだと思います。
Googleは検索を武器にサービスの入り口を掌握し、様々なサービスに橋渡しするビジネスで、YouTubeは動画共有の場を提供するサービスビジネスです。
入り口から具体的サービスまでを1社で統合できるようになったことは、他社にとっては脅威だと思います。
特にBlogやSNSさらにネット広告において、動画活用が注目されている中で、Googleの狙いはそこにあったのだと思います。
しかし、前述のように著作権対策のリスクもあります。
現実問題として、一日65,000本の投稿を一つ一つチェックするのは不可能なので、一工夫が必要かもしれません。
そこは、今後のGoogleの対応に注目したいところです。
また一方では、コンテンツ保有企業との連携という別の動きも出てきています。
Googleは音楽大手のソニーBMGとワーナー・ミュージックと、YouTubeはテレビ局のCBSや音楽大手のユニバーサル・ミュージック及びソニーBMGと提携しています。
提携の理由は詳しくはわかりませんが、私であれば以下のビジネスを展開します。
1.YouTubeの仕組みを使って、
コンテンツ保有企業からスポット動画(広告用動画)を蓄積しておく。
2.Googleの検索から顧客を誘導する。
3.スポット動画を見せて購買意欲を喚起する。
4.正規のコンテンツ(商品)をEC販売する。
当然各プロセスには、絞込みに応じて(動画)広告を掲載しますし、BlogやSNSとも連動させます。
すでに考えられていることかもしれませんが、著作権の問題を議論することも必要ですが、仕組みを上手に利用することも考えてみることもありではないかと思います。
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