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「対人関係における気づきのグラフモデル」を「ジョハリの窓」と言います。
これは、サンフランシスコ州立大学の心理学者ジョセフ・ルフト (Joseph Luft) とハリー・インガム (Harry Ingham) が発表したもので、概要は以下の通りです。
①自分も知っていてし、他人も知っている:開放
②自分は知っているが、他人は知らない:秘密
③自分は知らないが、他人は知っている:盲点
④自分も知らないし、他人も知らない:未知
そこで、②の「秘密」の部分が狭まる「自己開示」と③の「盲点」が狭まる「フィードバック」を行うことで、「効果的な人間関係への変革」と「新たな自分を発見し創造性の発揮」ができるというものです。
これをビジネスの視点で置き換えると、以下になるのではなかと思います。
(「ジョハリの窓」の、自分を提供者、他人を顧客に置き換えます)
①提供者も知っているし、顧客も知っている:顧客要求と提供商品の相互理解
②提供者は知っているが、顧客は知らない:顧客に対し商品を理解
③提供者は知らないが、顧客は知っている:顧客の要求通りに商品を提供
④提供者も知らないし、顧客も知らない:両者が協働して新商品を開発
現在のビジネスで言えば、代表例は以下の通りです。
①は、コンビニや自動販売機
②は、セールス販売業
③は、サービス業(理髪業、タクシー業等)
②の顧客が知らないものを提供者が知って開発し、タイムリーに提供できれば業績は拡大するでしょう。
さらに、競合他社も知らないものであれば、一人勝ちです。
参入障壁が高ければ、一人勝ちの期間は長くなります。
「新たな技術開発、その技術のビジネス展開」、「市場セグメントの再定義」と様々な戦略があります。
そのためには、④の「両者が協働する」ことも手段の一つであると思います。
しかし、誰と協働すればよいのか、協働すべきなのか、
これが企業の腕の見せ所だと思います。
その前提は、「自社にどんな能力(技術)があるのか」、「自社に何ができるのか」を問い直して、戦略を明確にすることが必要だと思います。
さらに顧客(市場)からも情報を提供(収集)してもらい、相互のコミュニケーションができれば、新たなビジネスが創造できるのではないでしょうか。
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