このページ内の目次
日本における未来志向型インフラ・テクノロジ
出典:ガートナージャパン『日本における未来志向型インフラ・テクノロジのハイプ・サイクル:2024年』
関連情報 2024年8月7日、ガートナージャパン株式会社(本社:東京都港区)が、「日本における未来志向型インフラ・テクノロジのハイプ・サイクル:2024年」を発表したので概要を整理します。 ハイプ・サイクルでは、将来に向けて企業が注目しておくべき40項目のテクノロジやイノベーションを取り上げています。 2023年版ハイプ・サイクルでは、2022年版に掲載したものの一部を除外し、9項目のテクノロジやトレンドを新たに追加しています。 これに対して2024年版ハイプ・サイクルでは、2023年版に掲載したものの5項目を除外し、新たに5項目を追加しています。 なお、生成AIは、2023年版と同様に「『過度な期待』のピーク期」を進行しつつあり、AIに関する技術は今後さまざまな用途と業種に広がり、複数の技術を複合化させていくトレンドが継続するとしています。 ハイプ・サイクル(2024年版) 出典:ガートナージャパン『日本における未来志向型インフラ・テクノロジのハイプ・サイクル:2024年』 ハイプ・サイクル(2023年版) 出典:ガートナージャパン『日本における未来志向型インフラ・テクノロジのハイプ・サイクル:2023年』 2024年版ハイプ・サイクルでは、2023年版に掲載したものの5項目を除外し、新たに5項目を追加しています。 検索拡張生成(RAG:Retrieval Augmented Generation):「過度な期待」のピーク期(2年未満) ヒューマノイド:黎明期(10年以上) エンボディドAI(Embodied AI):黎明期(5~10年) マシン・カスタマー:黎明期(10年以上) LBM(Large Behavior Model:大規模振る舞いモデル):黎明期(10年以上) 変化した項目 除外した項目(2023年版の位置) デジタル化やイノベーションを推進するテクノロジ・リーダーは、まず本ハイプ・サイクルで取り上げるテクノロジ/概念の中から、自社に利益をもたらす可能性のあるものを見極め、その現在の成熟度と十分に成熟するまでの期間を理解し、自社が投資すべきテクノロジを判断することが重要です。 特にハイプ・サイクルの頂点の近くにあるものについては、期待値と現実のギャップが大きい点に十分に注意する必要があります。 テクノロジが未成熟な段階でリスクを取って投資をし、先行者利益を享受することをまずは考慮すべきですが、リスクを回避し、早期に導入した他社の状況を見つつ、テクノロジの成熟が進んでから採用することも得策となり得ます。 ハイプ・サイクル(Hype Cycle)は、2,000を超えるテクノロジの中から、注目すべき先進テクノロジー及びトレンドとして簡潔にまとめたものとして、米国調査会社のガートナー(Gartner)が1995年からグローバル版を毎年発表しています。 縦軸に期待度、横軸に時間をとって曲線で表し、多くの技術がこの曲線上を動くという主張で、IT業界の最新動向や今後のトレンドを見ていく上で参考になります。 横軸の時間の流れは、技術(テクノロジー)を5段階に分類しています。 なお、2020年9月に、ハイプ・サイクルのフェーズの日本語表記が、「啓蒙活動期(修正前)」から「啓発期(修正後)」に変更しています。 黎明期(Innovation Trigger) 過度な期待のピーク(Peak of Inflated Expectations) 幻滅期(Trough of Disillusionment) 啓発期(Slope of Enlightenment) 生産の安定期(Plateau of Productivity) Gartner、「日本における未来志向型インフラ・テクノロジのハイプ・サイクル:2024年」を発表 Gartner、「日本における未来志向型インフラ・テクノロジのハイプ・サイクル:2023年」を発表 ハイプ・サイクル | ガートナー ジャパン株式会社
2024年08月27日 ハイプ・サイクル(ガートナー)2024年版の概要整理
ハイプ・サイクルの2024年版と2023年版
2024年版ハイプ・サイクルで追加した5項目
『要約』など『無いよりまし』の領域で割り切って使うことで生産性向上を図るなどの工夫をすることが、生成AIやRAGの成功の鍵となる。2023年版ハイプ・サイクルから変化または除外した項目
2023年版:黎明期(5~10年)→ 2024年版:「過度な期待」のピーク期(5~10年)
2023年版:黎明期(5~10年)→ 2024年版:「過度な期待」のピーク期(5~10年)
2023年版:「過度な期待」のピーク期(5~10年)→ 2024年版:幻減期(5~10年)
2023年版:「過度な期待」のピーク期(2~5年)→ 2024年版:幻減期(2~5年)
2023年版:幻減期(10年以上)→ 2024年版:啓発期(2~5年)
2023年版:幻減期(5~10年)→ 2024年版:啓発期(2~5年)
2023年版:幻減期(2~5年)→ 2024年版:啓発期(2~5年)テクノロジーと主流の採用までに要する年数
参考
Hype Cycle:Gartner
2024年8月7日 ガートナー ジャパン株式会社
2023年8月17日 ガートナー ジャパン株式会社関連情報(当サイト)
関連記事
前へ
富士通とNECの中期経営計画における成長エンジン | 富士通のFujitsu UvanceとNECのBluStellar
次へ
ハイプ・サイクル(ガートナー)2024年版 | 4つのトレンドに分類、生成AIは過度な期待のピークを過ぎる