世界タブレット出荷台数の2021年2Qは前年比4.2%増、供給の懸念あるものの教育市場中心に継続増加

2021年2Qの世界タブレット出荷台数とシェア

現地時間2021年7月30日に「2021年2Q(4~6月期)の世界タブレット出荷台数とシェア」が、IDCより発表されましたので概要を整理します。

更新
 2021年11月04日 関連情報:2021年3Qの世界のタブレット出荷台数は前年比9.4%減の4,230万台
 2021年08月31日 関連情報:「GIGAスクール端末の利活用状況等の実態調査(PDF)」文部科学省
 2021年08月31日 関連情報:2021年度国内出荷(JEITA)「パーソナルコンピュータ」「タブレット端末
 2021年07月31日

IDC発表によると、従来型タブレットと2in1デバイスの両方を対象にした2021年2Q(4~6月期)の世界の出荷台数は、前年同期(2020年2Q)の3,890万台に対して160万台(4.2%)増の4,050万台となっています。

前年同期との比較では、2021年第1四半期が55.2%増と、56.9%成長した2013年第3四半期以降の高い伸びを記録しましたが、2021年第2四半期も若干減速しているものの前年同期からの増加は続いています。

教育関係の需要が依然として高く、Chromebookは伸びているものの供給に懸念があり、ベンダー各社は利益率の高いWindowsを優先し始めている中、タブレットに関してはその影響が顕在化するのは時間を要すると見込んでいます。

多くの新興市場はAndroidタブレットを伸ばしていますが、米国やカナダに加え、欧州やアジアでも、教育関係でのChromebookの勢いは増しているようです。

前年同期に対する世界の出荷台数は、トップ5ベンダー全てが前年同期を上回り、前年同期に対する伸び率ではLenovoが64.5%(180万台)増、Amazonが20.3%(70万台)増と大きく伸びましたが、出荷台数ベースではAppleが40万台増、Samsungが100万台増の伸びとなっています。

IDCでは、従来型のタブレット「スレート型」とキーボード着脱式2in1「デタッチャブル型」の2つに分けて分析しています。

「スレート型」は2014年をピークとして減少に転じ、この傾向は今後も続くと予測しており、一方の「デタッチャブル型」は、市場の盛り上がりを牽引すると期待されています。

「デタッチャブル型」は、生産性や柔軟性など、使いやすさ重視への需要が高まっており、ノートPCとすみ分けしているだけでなく、一部ではノートPCの代わりのデバイスとして購入したことも貢献しています。

この様な状況の中で、2021年2Qにおけるトップ5ベンダーの顔ぶれ、順位ともに2021年1Qと変わっていません。

Appleは、シェアは前年同期から若干減少したものの出荷台数は前年同期比3.5%(40万台)増の1,290万台と依然トップを独走しており、2位はSamsungで、同13.3%(100万台)増の800万台となっています。

なお、2020年2Q及び2021年2Qともに、Huaweiが売却したHonorの数値は含まれていません。

過去の推移との比較において、Honorを含めたHuaweiの数値は、2020年2Qは490万台(シェア7.0%)、2021年2Qは210万台(シェア5.1%)となります。

2021年2Q(4~6月期)のベンダー別出荷台数とシェア

2021年2Q(4~6月期)の世界のタブレット出荷台数及びシェアの概要は、以下の通りです。

タブレット全体の出荷台数は、前年同期に対し160万台(4.2%)増の4,050万台となりました。

上位5社のベンダーの顔ぶれは変わらず、前年同期に対してHuaweiが大幅に減少した他は、他の4ベンダーは増加しました。

Appleがシェア31.9%、出荷台数は前年同期に対して3.5%増の1,290万台で依然トップを維持し、2位がSamsungで同13.3%増の800万台、3位がLenovoで同64.5%増の470万台、4位がAmazonで同20.3%増の430万台、5位がHuaweiで同53.7%減の210万台で続いています。

世界タブレット、ベンダー別出荷台数の推移

2021年2Q(4~6月期)の出荷台数は、以下の通りとなっています。

2021年2Qの世界タブレット出荷台数

ベンダー今期前年同期増減数増減率
1位 Apple 1,290万台 1,250万台 40万台 3.5%
2位 Samsung 800万台 700万台 100万台 13.3%
3位 Lenovo 470万台 290万台 180万台 64.5%
4位 Amazon 430万台 360万台 70万台 20.3%
5位 Huawei 210万台 450万台 △240万台 △53.7%
全体 4,050万台 3,890万台 160万台 4.2%

1位はAppleで、1,290万台(前年同期に対し3.5%増、前年同期1,250万台)

2位のSamsungで、800万台(同13.3%増、同700万台)

3位はLenovoで、470万台(同64.5%増、同290万台)

4位はAmazonで、430万台(同20.3%増、同360万台)

5位はHuaweiで、210万台(同53.7%減、同450万台)
Honor含めると、210万台(同57.5%減、同490万台)

世界のタブレット、ベンダー別シェア推移

2021年2Q(4~6月期)のシェアは、以下の通りとなっています。

2021年2Qの世界タブレットのシェア

ベンダー今期前年同期増減
1位 Apple 31.9% 32.1% △0.2
2位 Samsung 19.6% 18.0% 1.6
3位 Lenovo 11.6% 7.4% 4.2
4位 Amazon 10.7% 9.3% 1.4
5位 Huawei 5.1% 11.5% △6.4

1位はAppleで、31.9%(前年同期に対し0.2ポイント減、前年同期32.1%)

2位のSamsungで、19.6%(同1.6ポイント増、同18.0%)

3位はLenovoで、11.6%(同4.2ポイント増、同7.4%)

4位はAmazonで、10.7%(同1.4ポイント増、同9.3%)

5位はHuaweiで、5.1%(同6.4ポイント減、同11.5%))
Honor含めると、5.1%(同1.9ポイント減、同7.0%)

参考:世界Chromebook、ベンダー別出荷台数とシェア
ベンダー2021年2Q2020年2Q前年同期
増減率
出荷台数シェア出荷台数シェア
1位 HP 430万台 35.0% 200万台 27.4% 115.7%
2位 Lenovo 260万台 21.0% 140万台 19.6% 81.2%
3位 Acer 190万台 15.3% 150万台 21.2% 21.7%
4位 Dell 180万台 14.5% 140万台 19.8% 23.9%
5位 Samsung 90万台 7.0% 30万台 4.3% 179.2%
全体 1,230万台 100.0% 730万台 100.0% 68.6%

参考

Chromebook and Tablet Growth Continued in the Second Quarter Despite On-Going Supply Concerns, According to IDC
30 Jul 2021

関連情報(当サイト)

世界のタブレット出荷台数の2021年1Qは前年比55.2%増
2021年2月3日

2021年1Qの世界タブレット出荷台数とシェア

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