現地時間2021年4月29日に「2021年1Q(1~3月期)の世界タブレット出荷台数とシェア」が、IDCより発表されましたので概要を整理します。
更新
2021年07月31日 関連情報:世界のタブレット出荷台数の2021年2Qは前年比4.2%の4,050万台
2021年07月28日 関連情報:Appleが「2021年第3四半期決算」発表、参考:Alphabet「第2四半期決算 PDF」
2021年07月14日 関連情報:世界の「2021年第2四半期のPC出荷台数」を発表(Gartner)
2021年07月12日 関連情報:世界の「2021年第2四半期のPC出荷台数」を発表(IDC)
2021年06月09日 関連情報:国内の「2020年年度 タブレット端末出荷台数」を発表(MM総研)
2021年05月11日 関連情報:国内の「2020年暦年 タブレット端末出荷台数」を発表(MM総研)
2021年04月30日
IDC発表によると、従来型タブレットと2in1デバイスの両方を対象にした2021年1Q(1~3月期)の世界の出荷台数は、前年同期(2020年1Q)の2,570万台に対して1,420万台(55.2%)増の3,990万台となっています。
前年同期との比較では、56.9%成長した2013年第3四半期以降の高い伸びを記録しました。
新型コロナウィルス感染症(COVID-19)により、在宅勤務や教育関係の需要は続くと見込んでいます。
前年同期に対する世界の出荷台数は、トップ5ベンダー全てが前年同期を上回り、前年同期に対する伸び率ではLenovoが138.1%(220万台)増、Amazonが143.0%(210万台)増と大きく伸びましたが、出荷台数ベースではAppleが500万台増、Samsungが300万台増の伸びとなっています。
また、Chromebookが教育市場で、特に米国、西ヨーロッパ、最近では日本市場を中心に、タブレットに取って代わっているようです。
Chromebookは、低価格であるもののクラウドサービスとの連携が必要なことに加え、競合するノートPCやタブレットも依然として存在感を維持しているため、全ての地域で主力になるにまで至っていません。
IDCでは、従来型のタブレット「スレート型」とキーボード着脱式2in1「デタッチャブル型」の2つに分けて分析しています。
「スレート型」は2014年をピークとして減少に転じ、この傾向は今後も続くと予測しており、一方の「デタッチャブル型」は、市場の盛り上がりを牽引すると期待されています。
「デタッチャブル型」は、生産性や柔軟性など、使いやすさ重視への需要が高まっており、ノートPCとすみ分けしているだけでなく、一部ではノートPCの代わりのデバイスとして購入したことも貢献しています。
この様な状況の中で、2021年1Qにおけるトップ5ベンダーの顔ぶれ、順位ともに2020年4Qと変わっていません。
Appleは、前年同期比64.3%(500万台)増の1,270万台と依然トップを独走しており、2位はSamsungで、同60.8%(300万台)増の800万台となっています。
なお、2020年1Q及び2021年1Qともに、Huaweiが売却したHonorの数値は含まれていません。
過去の推移との比較において、Honorを含めたHuaweiの数値は、2020年1Qは300万台(シェア11.8%)、2021年1Qは270万台(シェア6.8%)となります。
2021年1Q(1~3月期)のベンダー別出荷台数とシェア
2021年1Q(1~3月期)の世界のタブレット出荷台数及びシェアの概要は、以下の通りです。
タブレット全体の出荷台数は、前年同期に対し1,420万台(55.2%)増の3,990万台となりました。
上位5社のベンダーの顔ぶれは変わらず、全ベンダーが前年同期に対して増加しました。
Appleがシェア31.7%、出荷台数は前年同期に対して64.3%増の1,270万台で依然トップを維持し、2位がSamsungで同60.8%増の800万台、3位がLenovoで同138.1%増の380万台、4位がAmazonで同143.0%増の350万台、5位がHuaweiで同1.7%増の270万台で続いています。
世界タブレット、ベンダー別出荷台数の推移
2021年1Q(1~3月期)の出荷台数は、以下の通りとなっています。
ベンダー | 今期 | 前年同期 | 増減数 | 増減率 | |
---|---|---|---|---|---|
1位 | Apple | 1,270万台 | 770万台 | 500万台 | 64.3% |
2位 | Samsung | 800万台 | 500万台 | 300万台 | 60.8% |
3位 | Lenovo | 380万台 | 160万台 | 220万台 | 138.1% |
4位 | Amazon | 350万台 | 140万台 | 210万台 | 143.0% |
5位 | Huawei | 270万台 | 270万台 | 微増 | 1.7% |
全体 | 3,990万台 | 2,570万台 | 1,420万台 | 55.2% |
1位はAppleで、1,270万台(前年同期に対し64.3%増、前年同期770万台)
2位のSamsungで、800万台(同60.8%増、同500万台)
3位はLenovoで、380万台(同138.1%増、同160万台)
4位はAmazonで、350万台(同143.0%増、同140万台)
5位はHuaweiで、270万台(同1.7%増、同270万台)
Honor含めると、270万台(同9.2%減、同300万台)
世界のタブレット、ベンダー別シェア推移
2021年1Q(1~3月期)のシェアは、以下の通りとなっています。
ベンダー | 今期 | 前年同期 | 増減 | |
---|---|---|---|---|
1位 | Apple | 31.7% | 30.0% | 1.7 |
2位 | Samsung | 20.0% | 19.3% | 0.7 |
3位 | Lenovo | 9.4% | 6.1% | 3.3 |
4位 | Amazon | 8.7% | 5.6% | 3.1 |
5位 | Huawei | 6.8% | 10.4% | △3.6 |
1位はAppleで、31.7%(前年同期に対し1.7ポイント増、前年同期30.0%)
2位のSamsungで、20.0%(同0.7ポイント増、同19.3%)
3位はLenovoで、9.4%(同3.3ポイント増、同6.1%)
4位はAmazonで、8.7%(同3.1ポイント増、同5.6%)
5位はHuaweiで、6.8%(同3.6ポイント減、同10.4%))
Honor含めると、6.8%(同。5.0ポイント減、同11.8%)
参考:世界Chromebook、ベンダー別出荷台数とシェア
ベンダー | 2021年1Q | 2020年1Q | 前年同期 増減率 | |||
---|---|---|---|---|---|---|
出荷台数 | シェア | 出荷台数 | シェア | |||
1位 | HP | 440万台 | 33.5% | 60万台 | 20.9% | 633.9% |
2位 | Lenovo | 330万台 | 25.6% | 70万台 | 25.6% | 356.2% |
3位 | Acer | 190万台 | 14.5% | 80万台 | 26.4% | 150.9% |
4位 | Dell | 150万台 | 11.3% | 30万台 | 12.1% | 327.1% |
5位 | Samsung | 100万台 | 8.0% | 20万台 | 6.1% | 496.0% |
全体 | 1,300万台 | 100.0% | 280万台 | 100.0% | 357.1% |
参考
Tablet and Chromebook Shipments Continue to Surge During the First Quarter, According to IDC
29 Apr 2021
関連情報(当サイト)
世界のタブレット出荷台数の2020年4Qは19.5%増
2021年2月3日
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