先日、IDCから「2013年1Q(1~3月期)の世界のタブレット出荷台数」が発表されましたので、概要を整理しておきます。
発表によると、2013年1Qは前年同期比142%増の4,920万台(2012年1Qは2,030万台)が世界で出荷されており、同時期のPC出荷台数約7,630万台(2012年1Qは8,863万台)に対して約3分の2に達する勢いです。
更新
2013年11月03日 2013年3Q出荷結果、AppleとSamsungの製品展開を整理
2013年05月02日
今回の発表では、タブレット端末の2013年1Q世界の出荷台数のベンダー別とOS別、さらにベンダー別四半期推移がまとめられています。
例年では、前四半期(2012年10~12月期)年末商戦の反動で大幅に減少する傾向にありますが、今年は約6%減少にとどまり減少幅が少なかったようです。
主な要因は、画面サイズ7~8インチクラスのタブレットの品揃えにより、需要を喚起しているとしています。
ベンダー別及びOS別の世界タブレット出荷台数
ベンダー別の世界タブレット出荷台数(2013年1Q)
- ・1位のアップルは前年同期比65.3%増の1,950万台(シェア39.6%)、2位のサムスンは同282.6%増の880万台(17.9%)、3位はASUSで同350.0%増の270万台(5.5%)
- ・特にサムスンはスマートフォンでのブランド力、ASUSは「Nexus 7」を中心とした製品展開が貢献しています。
- ・一方、Microsoftは昨年秋からWindows/RT搭載タブレットを展開してきましたが、出荷台数は90万台(1.8%)で4位のAmazonの180万台(3.7%)に届いていません。
OS別の世界タブレット出荷台数(2013年1Q)
- ・1位はAndroidの前年同期比247.5%増の2,780万台(シェア56.5%)、2位iOSの同65.3%増の1,950万台(39.6%)を逆転しました。
- ・3位はWindows、4位はWindows RTですが、合わせても180万台(3.7%)と大きく差がついています。
- ・Windows/RT躍進のためには、小型画面サイズのラインナップに加え、価格面でも競争力を高める必要があると考えます。
ベンダー別の世界のタブレットシェア推移
これまで当サイトでも整理した「タブレット端末の出荷予想」にもあるように、タブレット端末の勢いは続きそうです。
その中で、先行するAppleに対するAndroid陣営の攻勢、さらにはベンダー各社の競争に目が離せません。
画面サイズや機能などのハードスペック、さらには価格面での差別化だけではPCと同じ道をたどることになります。
ソフトやサービスとの組み合せなど、今から次の手を講じることが必要です。
参考
Worldwide Tablet Market Surges Ahead on Strong First Quarter Sales
01 May 2013、IDC
関連情報(当サイト)
PCの2013年第1四半期(1Q)の世界出荷台数、PC全体の前年同期比はIDCが14%減、Gartnerも同11%減と発表
2013.4.13、当サイト
国内と世界のタブレット端末出荷台数推移、iPadとAndroidの激しい争いが続く、ITC総研発表
2013.5.1、当サイト
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