先日、アップルからiOSのバージョン分布が初めて発表されました。
そこで、Androidのバージョン分布と比較すると、それぞれのOSの特徴が顕著に表れています。
更新
2013年12月07日 iOSとAndroidのバージョン別シェア、iOS7は74%、Android「Jelly Bean」は54.5%
2013年11月01日 バージョン履歴改訂:「Android 4.4」(コードネーム「KitKat」)を公開
2013年06月27日
以下の分布は、2013年6月3日までの14日間で収集された「iOSとAndroidのバージョン分布」です。
- ・iOSは、iOS6が全体の93%を占めているのに対し、
- ・Androidは、
・バージョン2.3~2.3.7(Gingerbread)が36.5%
・最新バージョンの4.1.x~4.2.x(Jelly Bean)が33.0%
・一つ前のバージョンの4.0.3~4.0.4(Ice Cream Sandwich)が25.6%
という状況です。
ご承知の通り、iOSはアップルがOSからハードウェアまでの全てをコントロールしているのに対し、Androidはグーグルが提供するOSに様々なベンダーがハードウェアに搭載して提供するモデルです。
なお、2012年一年間の世界の出荷台数とシェアは、以下の通りでした。
- ・タブレット全体の出荷台数は、1億2,487万台
内、iPadは6,585万台(シェア53%)、Androidは5,467万台(同44%)
- ・スマートフォン全体の出荷台数は、6億7,750万台
内、iOSは1億2,910万台(シェア約19%)、Androidは4億4,940万台(同約66%)
アプリケーション開発者の立場からすると、シェアが高く出荷台数も多いAndroid端末は魅力ではあるものの、旧バージョンの利用者が未だに約67%あるということは逆に大きな課題をもたらすことになります。
それは、それぞれのOSバージョン(さらに画面サイズ)に対応したアプリケーションを開発していくことが必要となることを意味しています。
また最新のOSバージョンにアップデートしないことで、セキュリティ上のリスクも伴います。
(ハードウェアベンダーの維持・保守においても、同様に多くのバージョン対応が必要になります。)
しかし、数的に確保できるのであれば、Androidの最新バージョンに限定してアプロケーションを開発するという戦略をとることもできます。
- ・ある程度の統制は受け入れながら、アプリケーション開発に専念できるiOS
- ・様々なバージョンに対応しながら、ボリューム確保を狙えるAndroid
- ・あるいは、iOSに加え、Androidの限定バージョンに対応
各OSのバージョンアップサイクルにもよりますが、アプリケーション開発者の考えどころです。
AndroidとiOSの主なバージョン履歴
Android | iOS | ||||
---|---|---|---|---|---|
Version | Codename | SDK Release | Version | Codename | SDK Release |
1.x | Alpine | 2007年6月29日 | |||
2.x | Big Bear | 2008年7月11日 | |||
1.0 | 2008年9月23日 | ||||
1.1 | 2009年2月9日 | ||||
1.5 | Cupcake | 2009年4月30日 | |||
3.x | Kirkwood | 2009年6月17日 | |||
1.6 | Donut | 2009年9月15日 | |||
2.0/2.1 | Eclair | 2009年10月26日 | |||
2.2.x | Froyo | 2010年5月21日 | |||
4.x | Apex | 2010年6月21日 | |||
2.3.x | Gingerbread | 2010年12月6日 | |||
3.x | Honeycomb | 2011年2月22日 | |||
4.0.x | Ice Cream Sandwich |
2011年10月18日 | 5.x | Telluride | 2011年10月12日 |
4.1.x | Jelly Bean | 2012年6月27日 | |||
6.x | Sundance | 2012年9月19日 | |||
4.2.x | Jelly Bean | 2012年11月13日 | |||
7.0 | Innsbruck | 2013年6月12日 | |||
4.3 | Jelly Bean | 2013年7月24日 | |||
4.4 | KitKat | 2013年10月31日 | |||
4.4.2 | KitKat | 2013年12月8日 |
参考
iOS:93% of customers are using iOS 6.
2013年6月 Apple,iOS Dev Center
Android:Platform Versions
2013年6月 Android Developers
当サイト
世界のスマートフォン出荷台数とシェア、2013年1QのOSシェア1位はAndroidで75%、営業利益シェアはiOSで57%
2013年5月22日 当サイト
国内と世界のタブレット端末出荷台数推移、iPadとAndroidの激しい争いが続く、ITC総研発表
2013年5月1日 当サイト
他サイトの関連記事
アップルの「少数精鋭」とサムスンの「多種多様」- モバイル2強の対照的な製品戦略 -
2013年7月4日 CNET Japan
関連記事
前へ
「ICONIA W3-810」AcerがWindows8搭載(8.1インチ)タブレットの国内販売の詳細を発表、販売開始は7月11日で価格は約60,000円
次へ
「Slate 7」HPのAndroid4.1搭載の(7インチ)タブレット、4月から米国で169.99ドルで発売中、他の低価格タブレットと比較